「絶望とは死に至る病である」
セーレン・キェルケゴール
「耳をふさげ!」
アイドルという生き物に将来の概念はない。
これは常に、若くフレッシュなものが勝っていくゲームだ。
鮮度を失い、容色の衰えたキミに、いったい誰が振り向いてくれる?
フレッシュさ以外に、何も武器なんてなかったというのに。
いったん若さの山を登りきってしまえば、あとはただ転げ落ちていく。
キミに出来るのはただ、なんとか踏み留まろうとしがみつくことだけだ。
はじめから負けることが分かっている戦いを仕掛けられている。
だから目をつぶれ。なにも起こっていないのだと。
目が覚めれば、キミはもう負けていることに気付く。
いつのまにだか、大人に負けている。後輩に負けている。
キミが自分で考えたと思っているものはすべて、
社会に飼いならされた大人の受け売りだ。
あの天を突き刺すまなざしはどこへやった?
集団にあって個性を謳いあげるという皮肉を考えたことがあるか?
キミは単なる部品に過ぎない。それはいつだって交換可能なものだ。
戦い続ける覚悟がなけりゃ、斃れたキミの上を誰かが乗り越えていくだけだ。
だから耳をふさげ。なにも起こっていないのだと。
…セカイ全部が絶望に侵されてしまう前に。