『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』
BATMAN v SUPERMAN: DAWN OF JUSTICE
監督:ザック・スナイダー
2016年アメリカ
概要
世界的人気を誇るスーパーヒーロー、スーパーマンとバットマンが互いに全力を尽くしてバトルに挑む姿を描くアクション大作。英雄から一転、悪に傾倒したスーパーマン相手に激しい戦いを繰り広げる人類の最後の希望バットマンとの最終対決を映し出す。二大ヒーローを熱演するのは、『マン・オブ・スティール』に続きヘンリー・カヴィルと『アルゴ』などのベン・アフレック。人知を超えた能力を持つ男たちの死闘の行方も見どころ。(シネマトゥデイより)
感想
前作の『マン・オブ・スティール』はかなり良かった。僕は、ザック・スナイダーという監督をあまり評価していないのだけれど、正直おみそれした。今作は、バットマンが登場する。いやが応にも期待は高まる…のか?
でも、なんか変な感じがする。前作は「スーパーマン」という呼称を出来るだけ避けて、うまく距離感を保とうとしていた印象があったのに、今作はもうあからさまに「スーパーマン」対「バットマン」という対決を推してきている。
この2人を対決させるのだったら、ギリシャ悲劇のような、あるいはシェイクスピアのような、もうどうしようもなく避けられない「運命」のようなものを観客に感じさせなければならない筈で。逆に言えば、そこさえクリアできればこの映画は成功だったはずなんだ。
ところが、そこを失敗している。とっ散らかった脚本。とにかく登場人物の「動機」が弱い。「この人はこういう人で、こういう流れだから、必然的にこうなります」という物語の内的必然性によって人物が駆動されているのではなく、「バットマン対スーパーマン」という企画が先にありきで、理由は後付けされているような感じ。そのせいで、スーパーマンは脳筋に、バットマンは単細胞に見えてしまう。
それは、副題が示唆する「ジャスティスリーグ」にも同じことが言える。物語の内的必然性によってではなく、「こういう企画だから」という外的要因によって物語や登場人物が動いている。そういう風にしか見えない。
スーパーマンが置かれる状況など、「アメリカの現状を重ねている」という見方もあるかも知れない。いやいやいや…登場人物がみんなあまりにもアホすぎて、もうそういう次元の話じゃなくなっている。クリストファー・ノーラン総指揮で、「ダークナイト」の脚本家で、どうしてこういうものが出来上がるんだろう。
これを見て、マーベルって、アベンジャーズって凄いんだな…って、あらためて思った。ハリウッド映画にも、たまにはこういうまったくの外れがある。
☆☆☆(2.5)
物語1.5
配役3.5
演出3.0
映像3.5
音楽3.0