「アイドルと演技2」
1.
優子の初主演ドラマ『ヤメゴク』を見ました。結構、面白かったです…が、9.1%ですか…そこそこって感じですかね。これからの展開次第かな。
ドラマ自体は、いかにも堤さんって感じで、なにも予備知識なしで見ていたウチの親が、一発で「トリックっぽい」と見破っていたくらいでした(まあ、道具立てとかセットはむしろ『SPEC』に近い感じですけどね)。
堤さん演出のバディものは、『トリック』、『ケイゾク』、『SPEC』と来ているわけですが、ボクは、この手のものは第3の男の存在感が強ければ強いほど(…まあ限度はあるでしょうが…)面白くなる気がしているんですね。たとえば、『トリック』における生瀬さん、『ケイゾク』『SPEC』における竜さん。
このドラマ(ヤメゴク)だと、それが勝地さんになるのか田中さんになるのか…おそらく勝地さんになるでしょうが、彼の存在感がもっと増していけば、より分かりやすく面白くなるかも知れません(ただ、この脚本家の方は『相棒』をやられていた方のようなので、また別の方法論を持っているのかも知れませんが)。
2.
優子の演技も悪くなかったです。
いまだ、中谷美紀(ケイゾク)・戸田恵梨香(SPEC)の亜流の域を出ていませんし、キャラクターが独り立ちするまでには至っていないとは思います。それに、まだストーリー上(優子演じる麦秋の)感情のふり幅が出ない段階なので、これから先どうなるかは何とも言えないところもあるのですが…。
しかし、以前『SPEC』に出た時は、そりゃあ酷いもんだったですからな~(堤演出なんてリアリズムでやっていないのに、逆にどうやったらあんな違和感が出るんだと)…。あれに比べれば、ぜんぜん良いですよ。
評価の高かった『紙の月』は、彼女自身に近い役だったということもあって自然な演技が出来ていたと思うのですが、今回は、おそらくそうではない筈なのに、さして違和感もなく演じられていました。おそらく、『紙の月』、『安堂ロイド』、『銭の戦争』と経験を積むに従って、彼女自身、演技の幅が広がってきているのでしょう。もともと、勘はいい子ですから。
なにより、優子は絵になるんですよね。時に当麻紗綾=戸田恵梨香的でもあり、時に黒井ミサ=佐伯日菜子的でもあり。
まあ、ぶっちゃけてしまうと、前から書いているように、「優子は別」なんですよ。ボクはひょんさんにも「別」って言葉を使うわけですが、優子はまた別の意味で別(お?)なんです。
優子の場合はもともと、「48から女優になった」というよりも、「女優が48に入っていただけ」みたいなところがありますから。ボクの評価としても、優子ってのは、もともと、堀北真希とか戸田恵梨香の並びにいた子なんです。
3.
前回の記事でボクが言っていなかったことは、女性アイドルの(いわゆる)定年のことです。いつまでもアイドルでいられるわけじゃない。だから、多くの子は女優を目指すわけですし、だからこそ、「脱アイドル」ってことが問題になるんだと思うのですが。
ボクは、それ自体は必ずしも否定しようとは思わないんですよね。経験を積んで演技の幅が広がり、色んな役をこなせるようになるってことは、それはそれで彼女たちの生き残り戦略としてありだと思っているんです。
前回と言っていることが違えじゃねえか、って話ですが…。ボクの議論ってのは、「(すべからく)こうあるべき」って道徳論ではなく、「いかに勝つか」って戦略論の話ですから、別のやり方で勝てるならば、それはそれで別に構わないんですよ。
(まあ、ボクが気に入るかどうかはともかく)
ただ、これは別に矛盾する話でもなくて。アイドルとして(それを武器にしながら)演技のフィールドで戦い、そうして経験を積んでいけば、自然と演技の幅は広がっていくでしょう(これに関しては次回くわしく書きますけれど)。
それに、ひとくちにアイドルっても、別にブリブリするだけがアイドルじゃなくて、(48がそうであるように)色んな個性を持ったアイドルがいるわけで。(もちろん、それでもアイドルという線引きはあるわけですが)その中でも演技の幅を広げていくことはできる筈なんです。
(いわゆる)「脱アイドル」というのは、そうしたものの延長線上に自然と訪れるべきものだ…とボクは思っています。
ボクが否定するのは、そういう類のものではなく、ロクに演技も出来ないくせに、ただ口で「脱アイドル」を掲げたり、あるいは、普通のアイドルならやらないようなことをやって耳目を集めたりするようなやり方です。そんなものはただのインパクト勝負に過ぎません。
(特定の誰かを指しているように思えたとしたら、それは思い過ごしです( ;¬_¬))
そうして彼女は、唯一の武器=アイドル性を失ってしまうのです。そして、その手はもう2度と使えなくなる。そうなれば、利用されるだけ利用されて、あとは使い捨てですよ。制作者サイドからすれば、いくらでも次の弾がありますからね。結局、損をするのは当人だけです。
だからボクは、アイドルはアイドルであることを武器として使えと言うんです。それを自ら放棄するような真似はするなと(まあ…結局、議論はここに戻って来てしまうんですが)。
P.S.
そう言えば、『くちびるに歌を』で見て以来、気になっていた柴田杏花ちゃんが、元組長の娘役として登場。もうチョー可愛かったわ!!←ただの美少女好き(* ̄艸 ̄)