案山子とラケット~亜季と珠子の夏休み~
2015年日本、99分
監督:井上春生
主演:平祐奈/大友花恋
概要
のどかな田園風景が広がる日本海の島を舞台に、ソフトテニスに打ち込む2人の少女の姿が、周囲の人々の心を動かしていく青春ドラマ。監督は『遠くの空』などの井上春生、主題歌をさだまさしが手掛ける。主演は、『紙の月』などの平祐奈と雑誌「Seventeen」の専属モデルとして活躍する大友花恋。共演には関めぐみ、小市慢太郎、斉木しげる、草村礼子をはじめ、ソフトテニス競技経験者の星田英利と柳葉敏郎が脇を固める。(シネマトゥデイより)
感想
ものすごく地味な映画。「世界初のソフトテニス映画誕生」って、どんだけニッチな市場を狙っているんだと。
ボクが見に行った映画館では、初週だってのにすでに打ち切りが決まっていた(そもそも、ボクだって、たまたま春休みで青春18切符があって、出かけ先でたまたまやっていたから、他に見るものがなくて見ただけだし)。
しかも、上映されている数少ない映画館のひとつなのに、割引デーだってのに、そのうえ昼間だってのに、劇場の中にお客さんはボクひとり。
そして上映がはじまり…すぐ気付くことがある。それは、この監督は絶望的に編集のリズムが悪いってこと。こりゃあ、困ったぞ…。
と、しばらくすると持ち直してくる。セリフは説明的だし、会話シーンはこれまた絶望的に退屈だ。カメラは不必要なアップが多いし、時々ヌルいショットがある。それでも、段々と見られるものになっていく。なんか妙に心惹かれるショットがあったりしてね。
それに時々、妙にフェティッシュなショットがあるんだよな…コホン、まあそれはともかく。
この映画は、全体的に質が高いとか低いとかよりも、ひとつの映画のなかに、きわめて優れたショットと、やたらヌルいショットが入り混じっているようなそんな映画。
ある瞬間、ドキッとさせると思えば、次の瞬間にはあくびが出てしまう。良い場面はホントに良いんだけれど、ダメな場面はほとんど素人が撮ったのかとさえ思える(まるで無意味なシーンだな…と思って、あとでクレジットを見たら単にスポンサーの商品の紹介だったりね)。
あとキャストにしても、多くの人が良い演技を見せている一方で、草村礼子さんが良くない。もちろん大ベテランだし色んなところで見かける人だけれども、この映画ではあきらかにひとりだけ演技が浮いている。背景に溶け込んでいないんだ。それからお兄さん役もミスキャスト。
この映画は、そういう風に、良いところと悪いところがものすごくハッキリ分かれている映画だと思う。ただ、少なくとも、誰も観客が入らなくて良いような、そんな映画ではない。主演2人のイメージビデオだと思ってみれば、ずっと見ていられる。
全く余談なんだけれど、女優系の人(たとえば石原さとみさん)のアイドル時代って、水着でワーイみたいな感じじゃなくて、少しストーリーがあって、制服とか暖かい格好をして、ただ可愛いだけ…みたいなイメージビデオを出したりするんだけれど、ボクは圧倒的にそっちの方が好きで( ..)φ
この映画はそんな雰囲気が少しある。もちろん、ちゃんと映画として作ってあるんだけれどね。そういう感じが少しあるんだな。それは別に悪い意味じゃなくて。
主演2人には特に不満もないし、若さゆえの眩しさというかな…この時代にしか出せないもの、それは存分に出ていたと思う。ただ、この映画はあまりに地味すぎるから、こういうところにこそ(動員力を持っている)アイドルの使いどころはあるのかなとは思う。たとえば…えごなるとかえごなるとかえごなるとか(えごなるとか)←
いや、まあ…ね。でもホントにそう思うんだよな。それはこの枠を奪えってことじゃなくて、こういうそこそこの規模の映画で、こういうそれなりのクオリティで、それでSKEのメンバーをフィーチャーした映画があっても良いのかなって(『幕が上がる』とまでは言わんからさ…)。
どうせAKSが出資するとまた変な映画にしかならんから(シロウトみたいなPが監督したドキュメンタリーとか、全然予算もスケジュールも取らないで作れる映画なんて、もう見たくないんだ)、普通のちゃんとした青春映画でさ(非ホラーで!)。そういうモデルはありえんのかね…って。
たぶん、円盤まで考えればペイできるんじゃないかな〜…とか。できればいいな〜…とか。なんかさ〜…えごなるでこの映画見たかったな〜って、すごく思ったんだ。それって需要があるってことなんじゃないの。まあ…少なくともボクにはね←
☆☆☆☆(4.0)
物語☆☆☆☆
配役☆☆☆★
演出☆☆☆★
映像☆☆☆☆
音楽☆☆☆☆