くちびるに歌を(3.5) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
くちびるに歌を
 
2014年日本、132分
 
監督:三木孝浩
 
主演:新垣結衣
 
概要
 シンガー・ソングライター、アンジェラ・アキの名曲「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」を題材にしたテレビドキュメントから着想を得た中田永一の小説を実写化。輝かしい才能を持つピアニストだった臨時教員の女性が、生まれ故郷の中学校の合唱部顧問として生徒たちと心を通わせていく。メガホンを取るのは、『ソラニン』『ホットロード』などの三木孝浩。『ハナミズキ』などの新垣結衣がヒロインにふんし、その脇を木村文乃、桐谷健太ら実力派が固める。オールロケを敢行した長崎の風景も見もの。(シネマトゥデイより)
 
感想
(最初は何も関係ない話が続くので3まで飛んで下さい<(__)>)
 
1.
 五島列島と言えば『ばらかもん』だ。『ばらかもん』と言えば「なる」で、なると言えばSKEなるちゃんだ。なるちゃんと言えばカッパで、カッパと言えばいずりなだ。なんのこっちゃ。
 
 いずりなと言えば…←続ける
 
 いずりなと言えば『伊豆の踊子』衣装で、『伊豆の踊子』と言えば川端だ。川端と言えば『雪国』で、雪国と言えば李苑だ。李苑と言えばピアノで、ピアノと言えば森保だ。森保と言えば長崎で、長崎と言えば五島列島だ。おお…つながった。
 
 何を言いたいかと言えば…何も言いたいことはないわけで。
 
2.
 公園で散歩をしていると、隣の文化会館から、合唱の練習をしていたらしき高校生の集団が出てくる。彼/彼女たちはそのまま公園で一曲くらい歌っていく。たぶん、度胸試しというか聴衆に慣れておくというか、そんな感じなんだろう。
 
 ボクは感心すると同時に、少し複雑な気持ちになる。ああした全てはボクが後ろに置いてきたもの。
 
 昔から、人と一緒に何かをやるということ…集団行動というのが苦手だった。連帯責任という言葉が嫌いだった。サッカーはチームスポーツだけれど、ボールをもらったら、ボクはとりあえず一人で前に突っかけて行くだけだった。
 
 中1までは学校に行っていたんだから、合唱コンクールも参加した筈なんだけれど、あまり覚えていない。たしかピアノ担当だったのだけれど、たぶん予備的な扱いで、本番は違う人が弾いていた気がする。
 
 今となっては、自分がピアノ弾けた…ということすらも、まるで蜃気楼のように思える。
 
3.
 冒頭、教会のシーン。ガッキーのうしろ姿。なんだか妙にウソっぽい。このウソっぽさは、映画が進むに連れ、明確な形を取っていく。
 
 合唱部員は最初10人くらい居て、その内の4人は、もう明らかにメッチャ可愛い。あとはそこそこ可愛いか普通の子が居て、この手のドラマには必ず出てくるような大柄な子が1人いる。で、もちろんメッチャ可愛い4人が物語上中心的な役割を担っている。
 
 こう書くと、なんだかランク付けしているみたいでイヤな感じだけれど、この構成自体がそういうことを考えさせるんだよね。バランス調整されているというか、設えられた感じがするというか。
 
(以下、基本設定に関わるネタバレあり)
 このウソっぽさ…あるいは設えられた感じは、他の所でも顔を見せる。両親の不在や、恋人の死や…自閉症の兄。ボクが気になってしまうのは、この映画では、これらが、ドラマ的な「障害」として設えられているように見えるということだ。
 
 まるで『金八先生』のように、それぞれがそれぞれの「問題」を抱えていて、それと向き合っていくことで、前を向くことが出来て、ドラマ的結末を迎える。そんな安易な作りの物語になっている。
 
 たとえばリチャード・カーティス作品にも…う~ん…言葉が難しいな…何かしらの障害を抱えた人が出てくる。『フォー・ウェディング』では弟の耳が不自由だし、『ノッティング・ヒルの恋人』では友達が車いす生活をしていて、『アバウト・タイム』では叔父さんが自閉症だ。
 
 だけど、それは、こういう風に対象化して「問題」として描かれるのではなく、主人公を取り巻く風景のなかに自然と融けこんでいるんだ。主人公が愛する風景のなかに、主人公が愛するものとしてね。ボクはこういうカーティス的な描き方にすごく共感する。すごく陳腐な言い方だけれど「愛」を感じるというかね。
 
 それに対して、この『くちびるに歌を』は…なんというか…軽々しく扱っているとも思わないのだけれど、こういう作りだと、そうした諸々が、ドラマツルギーのために設えられた設定だという気がどうしてもしてしまう。「そこに愛はあるのかい?」と←どっかで聞いたセリフ
 
 このボタンの掛け違えは、ラスト前のシーンで耐え難いものになる。あれは…ボクは酷いと思う。下手したらトラウマになるんじゃないか…あんなのはただドラマ的に盛り上がるだけで、ホントにちゃんとその人のこと考えているようには思えない。
 
 あれ、だれが考えたか(原作者か脚本家か監督か)分からないけれど、サイテーの演出だったと思う。
 
 それから、設えられた…という意味では、美術(というか道具立て)が時々ひどい。あの卒業文集はなんじゃ…たった15年前の文集がそんなにボロっちくなるなんて、あんたタイムワープでもしてきたんかと。車のボロっちさも、いくらなんでもわざとらし過ぎる。
 
4.
 ま…それはともかく。映像は特筆すべきもの。明るいレンズを使って周囲を微妙にボカすってのは、写真だとポートレートなんかに良く使う手法なんだけれど、要は被写体が浮かび上がって見える。良い光を捉えているし、被写体も良いから、どの場面を見ても非常に美しい。
 
 それに、合唱部の4人(恒松祐里/葵わかな/柴田杏花/山口まゆ)はメッチャ可愛いから、ボクはもう、「この映画はこの4人を見るための映画である!」と断言してしまっても良い(もちろん、ガッキーも居るんだけれど、この映画ではずっと辛気くさい顔しているだけなんだよね)。
 
 少し女の子嫌いになっているボクだけれど、やはり可愛い女の子だけは好きなのだ←サイテー発言
 
 なかでも、エリ役のおかっぱの子(柴田杏花ちゃん)はマジ可愛い! マジ可愛いから、もうこの子応援しちゃおうか。キミ、SKEに入らんね(エセ長崎弁)…と、調べたらスタダ*所属だった(^_^;)>
(*ももクロとかエビ中の事務所)
 
 10年前だったら、この手の映画に出ている可愛い子はみんな知ってたけどな…。
 
☆☆☆★(3.5)
物語☆☆
配役☆☆☆☆
演出☆☆☆
映像☆☆☆☆★
音楽☆☆☆☆