偶像のかなた40 野口由芽 | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


『偶像のかなた40』

野口由芽
(SKE48/6期生/チームS)

「残響」



 ゆめちは気にしいだ。ゆめちはいつも声が震えている。それはまるで、彼女を取り巻く世界の鼓動が、彼女の声を震わせているみたいだ。

 人には固有の振動というものがあると思う。それは物理的な意味ではなくて、なんと言うか…存在そのものが持つ振動だ。それが周囲の空間に伝わって、他の人は時にそれに共鳴し、また時に異なる響きや大きすぎる響きに震える。

 そうした響き合いの中に人は生きている。

 ゆめちは、そうしたあらゆる響きに共鳴していく。

 同期の卒業発表の時、(全然そういう意味じゃなく)「わたしも…」と言い出して、ファンが驚いたことに逆に驚いて泣いちゃう。755に興味を持って、ぐぐたすでファンに相談して、それで反対されて凹んじゃう。

 そしてまた、そんな自分を気にして『スーパーポジティブシンキング』とかいう本を読んでみたりする。まるで硬質なクリスタルのようで、あまりにも響きやすくて、どこか危なっかしいところのあるゆめち。

 だけど、その不器用な硬質さは、この世界に響きを残していく。周囲の世界から響きが消えても、あの子の中にはまだその響きが残っているんだ。

 2月2日、ツインテールの日。メンバーみんな、思い思いのツインテール画像をアップしていく。それを見ながら、ゆめちはせっせと自分のツインテール写真を集めて画像を作り、そしてアップした。2月3日に

 …なんかカワイイよゆめち!

 思わずこの記事のスタイルが崩壊してしまうほど、それは印象的だった。ボクは2月2日にあげられたツインテール画像をほとんど覚えていないけれど、ゆめちが2月3日にツインテール画像をあげたことは、これからもきっと忘れない。

 あの子は、そんな風にして、ずっとずっと心の中に響きを残していく。色んなことを気にしすぎるくらい気にして、色んなものと響きあって、自分を見失ってしまうくらい響いて響いて、でもなんか少しズレていて、そんな姿自体が、なにかすごくボクの心に残っていく。

 ゆめちは自分を持ってないんじゃない。そうやって色んなものと響きあって、響いて響いて、そうしてこの世界に響きを残していく。それがゆめちなんだとボクは思う。

  その響きは、なにかすごく透明なものを、ボクに感じさせる。