『アゲイン 28年目の甲子園』
2014年日本、120分
監督:大森寿美男
主演:中井貴一
概要
『亡国のイージス』などのベテラン俳優中井貴一が主演を務め、重松清原作の小説を映画化した感動のヒューマンドラマ。かつての球児たちが甲子園に再挑戦する「マスターズ甲子園」を題材に、大人たちが野球を通して生きる喜びを再認識する姿を活写する。亡き友人の娘を役者やモデルとして活躍している波瑠が演じ、柳葉敏郎や和久井映見らが脇を固める。今の現実を受け入れながらも輝く登場人物たちの姿に元気をもらう。(シネマトゥデイより)
感想
お客さんは、ボクひとり…の他にもうひとり。公開から1週間も経っていないのに、劇場はガランガランだ。さもありなん。だって、アピールポイントが何もないもの。中年おじさんの野球ドラマなんてさ。
でも…これは…。
1.
すごく特別なことをしているわけじゃない。ストーリー的になにか目新しいところがあるわけでもない。いたってオーソドックスな作りの映画だ。だけど、すごくしっかりと丁寧に、誠実に作ってある。絶対にポイントは外さない。そんな安心感がある。
見ている方が、「あれ?そっちはどうなるんだ…」って思ったところで、ちゃんとそっちのことを描いてくれる。当たり前のことなんだけれど、当たり前のことなんだけれど。
2.撮影
冒頭、甲子園の夕焼け、ザラザラとしたグレイン(粒子)。フィルム特有のノイズ。
ボクはデジタル大好き人間だ。ものに対する執着なんてないし、本なんてぜんぶ電子書籍になっちまえば良いと思っている。昔はフィルムカメラを使っていたけれど、自分が使う分にはフィルムに対する愛着もまったくない。
だけど、このフィルム特有のノイズ…それは、そこに写されたもの全てが叫んでいるように感じられるんだな…「わたしはここにいたんだ!」って叫んでいる気がする。それが心をうつんだ。だから、ただ服にシワが出来ているって、ただそれだけのことで感動したりも…ね。
3.役者
ボクの中では、『ノーコンキッド』の印象が強い波瑠さん。あらためて良い女優さんだな〜と。なんだろうな…繊細な中にも芯があるというか。儚さと鋭さと少しの柔らかさが同居しているというかね。この映画でも、その存在感は光っていた。
中井さんや柳葉さんの演技は相変わらず安定しているし、下手すると足を引っ張りかねない回想時代を演じた若手陣もなかなか良かった。みんな、良い面構えをしている(中井さんの青少年時代演じたの、工藤さんの息子? へーへーへー←ボタン押すやつ)。
4.
と、言うわけで…邦画では2010年10月(制作年は2009)以来、都合3作目の5つ星でございました<(__)>
まあしかし、野球ばっかし良い映画があってズルいわな!←心の叫び
☆☆☆☆☆(5.0)