バンクーバーの朝日(3.5) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
バンクーバーの朝日 
 
2014年日本、133分
 
監督:石井裕也
 
主演:妻夫木聡
 
概要
 1900年代初頭のカナダに暮らす日系人が、過酷な環境にあえぎながらも野球チームを結成、戦術やひたむきさでやがて白人に認められていくさまを実話を基に描くドラマ。メガホンを取るのは『舟を編む』『ぼくたちの家族』などの石井裕也。製材所で肉体労働に就く野球チームのキャプテンを妻夫木聡が演じるほか、チームのメンバーに亀梨和也、勝地涼、上地雄輔、池松壮亮、主人公の父親に佐藤浩市など豪華キャストが集結する。体格で勝るカナダ人を相手に、力ではなく技術で立ち向かっていく彼らの姿に爽やかな感動を覚える。(シネマトゥデイより)
 
感想
 なんだかウソっぽい。なんだろうな…このウソっぽさは。セットはしっかりと作っているし、衣装などの時代考証もたぶんしっかりしているんだろう。でも、なんだかウソっぽいんだ。1930年代のバンクーバーってより、2010年代の(どこかの)セットという感じがしてしまう。
 
 どこがそう感じさせるのか。ポスターの剥がし跡、時代を感じさせる諸々のギミック。それでもなにか、そこで生活している感じがしない。みんなで集まってセットで演技をしているって感じ。それはもちろんそうなんだけれど、それをそうじゃなく見せるのが映画なわけで。
 
 それはおそらく、人間の問題。人の顔、表情、仕草。人の話し方、イントネーション、間の取り方。それがどうしようもなく2010年代の日本を感じさせてしまうんだ。
 
 とは言え…それは見ている内に慣れていく。そういう世界だと思えば気になりもしないだろう。ただ、そこで生きている感じがしないから、そこで何が起きても、お話として淡々と見てしまう。
 
 こういうことがあった…というのを、この視点から描いたことはとても価値があると思うけれど、正直、主題もとっ散らかっているし、これを見てなにかを感じよ、というのはなかなか難しいかも知れない。
 
 同じ「人種差別」と「野球」という主題を描いた『42』には到底及ばないな。まあ、同じ時代を描いた『永遠のゼロ』よりは100倍マシだけれど。TV局が作ったお祭り映画だと思って見れば、それなりに楽しめる。
 
☆☆☆★(3.5)