11月8日
新宿で飲み会。結婚した子や婚約した子や、7ヶ月かけて日本一周したヤツ…みんなどんどん変わっていく。「ボクは変わってないな…」と言ったとしたら、きっと…いや絶対「そんなことないよ!」と全力で否定してくる。そんな人たち。
二次会への道すがら、久しぶりに会った子が「まだ、みぃちゃん好きですか?」と聞いてくる。え…そんなこと覚えてんの…と言うか、そんなこと聞きますか。
「まあ、応援はしてるよ」
別に嘘じゃない。
「推してるんですか?」
鋭い…
「推してはないかな…」
「いま誰か推してるんですか?」
「誰ってより…SKEって分かる?」
「分かりますよ! 栄ですよね」
お…詳しい…
「山本彩でしたっけ?」
…SKEまだまだでした。
二次会、家が遠いボクはいつものように早めに抜け出す。
新宿からだと、小田急なら200円で済む(途中まで定期が効くから)。だから小田急が良いんだけれど…見ると湘南新宿ラインがちょうど良いタイミング。ま、いっか…湘南新宿ラインは茅ヶ崎まで直通だから楽なのだ。
そうしてボクは湘南新宿ラインに乗った。湘南新宿ライン「高崎行き」に…(笑)
う~ん…車内で本を読んでたらさ…「赤羽~、赤羽~」って言うもんだからさ。思わず耳を疑ったよね。逆方向…。とにかくその列車を降りて、ケータイで調べてみる…赤羽~茅ヶ崎…5時何分着…やっぱし終電逃してる…orz
色々と迷ったあげく、まだ動いている京浜東北線で、とりあえず少しでも家の方向に行くことにする。
「桜木町行き」
桜木町か…カメラ持ってきてないけれど、山下公園にでも行って時間を潰すかな? いや、でも海は寒い…海は寒いよ。あるいは、横浜で降りて茅ヶ崎まで歩く? いや…それ何時間かかるんだよ…。始発を待っていた方がよほど早い。
そんなことを考えているとき、ふと…「あれ? 今日って横浜にメンバー泊まってるんじゃないか…」ということに思い当たる。よし、横浜に行こう(笑)
「横浜」って言葉が、ボクの中で少し別の意味を持ち始めた。
もちろん、メンバーに会えるなんて思っているわけじゃない。ボクは彼女たちが眠ったあとその街に着き、彼女たちが目覚める前にその街を出るんだ。大体、こんな時間に出歩いているような悪い子はSKEには居ません! たぶん…(^_^;)
思えば、ひとりきりの朝帰りって、3.11以来だな…。あの時は非常事態だったから、駅構内にとどまることが出来たけれど、今日はそんなわけにはいかない。まあでも、横浜なら時間を潰せるところもありそうだ。
1:10横浜駅。
外に出ても、思ったより寒くない。これなら大丈夫。ボクは街を散策することにした。
空は不思議と明るい。雲が近くて、その雲が街の明かりに照らされているような感じ。あそこまで光とどくんかな…。そういや、今日は雨の予報だった。雨降ってたらサイアクだったけれど、幸い雨の気配はない。
繁華街の方に歩いていく。時間を潰せる場所があるか下調べ。DVDショップや漫画喫茶、ドンキホーテなどが不夜城のように街を照らしている。24時間営業の店の良い所は、こうしてその辺をふらふら歩いていても、怪しいヤツと思われんで済むというところ…とか思ったりして。
あ…24時間営業のマックがある…あとであそこに行こっと。マークマーク。
そこからさらに少し奥まった方に歩いて行くと、片言のねえちゃんが声をかけてくる。「お兄さん、マッサージ、マッサージ、朝まで泊まれるよ」…むしろマッサージいらんから朝まで泊めてくれ。
…とは言わずに、ただ、いらんいらんと手を振ると、潔く去っていく。意外と良いヤツなのかも知れん。
ただ、この辺をウロチョロしていると、またあの手のキャッチに声をかけられそうで面倒だ。ボクは繁華街を外れ、人気のしない方に歩いていった。職質かけられたことないけれど、もしかしたら今日がその日かな…と、こじんまりとした公園が見つかる。これ幸い。時計はすでに2時を回っていた。
な~んか、奥の方のベンチに気になる塊があるけれど、まあ気にせず手前のベンチに座りまして…。iPadで水曜日の授業用の資料を作りましょっと。こんな時間にこんな場所に居て、行く当てもなくて、だけど仕事が出来ちゃう。なんか文明の利器って凄いな…。
40分ほど作業をしていると、なんかやっぱり奥の方が気になる。ガサゴソ…ベンチに寝ていたらしき人が起き出して、なにか作業を始める…。あれ、やっぱり人だったのか…。なにしてるんだろう…怪しい…って、人のこと言えないのである。
あ~あ…せっかく良い場所見つけたと思ったのにな…。それに40分もじっと座っていると、さすがにだんだんと身体が冷えてくる。まあ良いや、この場所を離れましょう…「君子危うきに近寄らず」なのである。
まだ少し時間があるけれど、さっきのマックに行って時間を潰すか…
と思ったら、「1時から5時の間は、メンテナンスのため、客室を閉鎖させて頂きます」という看板が…orz
つまり、買えるけれど、客室で時間を潰すことはできないと…。まあ、考えてみれば、そりゃあそうか…。こうしてボクは再び迷子。
さてどうしよう…駅の近くには、ボクと同じように終電を逃したと思しき人たちが、点々と座っている。あれに紛れるという手もあるけれど…。もう少し歩いてみようかな。
散策していると、ホテルをいくつか見かける。あれのどれかにメンバーいるんかな…あ、あの部屋明かり点いてる。こんな時間まで起きてるやつは誰だ! って、これじゃあただのアブナイやつだ…。彼女たちは天上人、ボクはその下で夜露をしのぐモグラ…って別に暗いことを言いたいわけじゃない。
塔がシルエットで浮かび上がり、航空標識が点滅する。ボクがいちばん好きな光景のひとつ。それを見ているだけで、ボクはなんか少し安心するんだ。安心するってのはヘンだな…いやでも、それに近い…なんというか不思議なノスタルジーを感じて、ここがボクの居場所だと思える。それがどんなに見慣れぬ場所だったとしてもね。
ボクは駅から少しだけ離れた場所にある人気のない階段に座り、ふたたび作業をはじめる。他にすることがないから作業がはかどる。皮肉なもんだ。
上を見上げる。この街のどこかにメンバーがいる…その距離はかつてないほど近い筈なんだけれど、なぜかいつもの方が近い気がする。画面で見たり、ぐぐたすやモバメで言葉を聞いている方がね。
でも、この街の窓のどこかで今日は李苑が1人部屋で、この街の窓のどこかでまさにゃが壊れたエアコンに寒がっている(ぐぐたすはケータイで見られるのである)…そう思うだけで、この街が、この街の景色が、なにか意味を持ったものに変わるんだ。
だからボクは少しも怖くなかった。寂しくなかった。
ボクにとってSKEってそういうもの。それはなにか名指しできるものじゃないけれど、でも、なんか…うん、そういうものなんだ。そうとしか言いようがないんだけれど。
4:00
また寒くなってきた。駅の方に歩いていく。すでに駅は開構していた。
構内はあったかいな…
ホームでココアを飲みながら、街の方を見やる。ビルに据え付けられた大きなデジタル時計が見えている。あれには助けられた。ありがとう。
さて、家に帰ろう。電車の中でも作業はできる。