偶像のかなた34 岩立沙穂 | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


『偶像のかなた34 』

岩立沙穂
(AKB48/チーム4/総選挙-位)

「Strong hold」



1.「発声練習」
 チーム4公演いちばんの見どころは一体なんだろう。なぁちゃん(岡田奈々)の表現力、ゆりあ(木崎ゆりあ)のダンス、ゆいりー(村山彩希)の輝き、み~おん(向井地美音)のカワイさetc.…色々あるだろうけれど、ボクは敢えて言おう。「それは、さっほーの発声練習である」と。

 あの空間の独特さは、SKE梅ちゃん(梅本まどか)のキャッチフレーズと双璧をなすものだ。梅ちゃんの場合、そのままどっか異次元空間に連れて行ってしまう感じだけれど、さっほーのそれは参加型で、歌舞伎の掛け声のような、ある種のお約束がその空間を特異なものにしている。

 あれはバリエーションも多くてなかなか楽しいし、その日によって(お客さんの声の掛け方によって)さっほーも微妙に変えてくるから、あれだけずっとやっていても、飽きるということがない。あれはなかなかに凄い芸当だと思う。

 おなじみの「は~や~い~」に、「は~やいの」(め!って感じ)というバージョン、それに「~、もう!」がくっつくバージョンや、お客さんのタイミングによっては、「は~や~すぎ」や「お~そ~い」もあって、それにも各種バージョンがある。最新版では、「多い」とか「少ない」に「長い」、「小っちゃい」まで加わった。テクニシャンすぎだろ、さっほー(* ̄艸 ̄)

注:お子ちゃまは絶対に絶対に深く考えてはいけません(笑)

 まあ、そんな冗談が成り立つくらいで、さっほーの「は~や~い」には、なんだか巧妙にデフォルメされたような感覚があって、ヘンな生々しさがない。

 そう言えば、先日のチーム4公演。さっほーの発声練習の流れで、そのまま、さっきー(北澤早紀)にも早めに声がかかったことがあった。「あれ?ちょっとはやい…」とさっきー

 ボクは、「あの純朴まっしぐらキャラのさっきーが、そんな(さっほーみたいな)発言をするなんて、わーお…(* ̄艸 ̄)」

 …って扱いにしようとしたんだけど、純真無垢なさっきーの言葉に(「あざと過ぎ」ということすらデフォルメしてしまう)さっほーの言葉には無い響きを聞きとってしまい、なんだか妙にグッと来てしまった。そして、色々と頭のなかをグルングルンした結果、最終的に、ボクのなかで「これはイケマセン」って処理になった(笑)

 あれを生々しくならないギリギリのラインで成立させてしまうさっほーは、やはり何か相当に特殊な力を持っているんだろうと、あらためてその凄さを思い知ったわけだ。

2.「あの目」
 さっほーと言えば、いまではぶりっ子キャラが定着したけれど、ボクには忘れられない場面がある。13期生が入りたての頃、「有吉AKB共和国」でドッキリ企画を行ったことがあった。

 プロレスラーの高山さんが経営しているラーメン屋さんで、酸っぱくて食べられないラーメンを出されたらどうするか、というもの。怖い怖い高山さんを前にして、ゆーりん(髙島祐利奈)とさっほーは何とか食べようとするんだけれど、やっぱり咽てしまう。仕掛け人の高山さんがキレて退出、ロケ中止。当時中学生だったゆーりんは涙を見せた。

 この時にさっほーが見せた態度が秀逸だった。美味しい訳がないラーメンを前に、スタッフさんに「食べて良いですか?美味しいから食べたいんです」と宣言して、黙々とラーメンを食べ続けたんだ。あの根性。あの目。「食べたいんです」と言った時のあの目。

 ボクは心が震えた。AKB関連のTV番組で、あれだけ心が震えたのは、『ネ申TV』のマカオタワー200mバンジーでらんらん(山内鈴蘭)やゆいはん(横山由依)が飛んだ時以来だったかも知れない(のちには、乃木坂のななせまる[西野七瀬]も同じタワーから飛んだ)。

 あの時、「食べたいんです」と言ったさっほーは、スタッフさんの「美味しいんだったら食べても良いですよ」という返事に、少しニコッとしてラーメンを食べ始めた。どんな理不尽な状況でも、自分がやるべきことをやるだけ。そのことにまるでためらいがない。覚悟がまるで違う。

 正直、入ってきた当初、13期生はガツガツしているイメージがあって、あまり印象が良くなかった。実際、ボクはそういうツイートをしている↓

 だけど、さっほーのあの目を見た時、ボクはそれが間違いだということに気づいた。あのガツガツさは、そのまま「根性」に結び付いていたんだ。

 旧峯岸チーム4では、フロントを務める14期生三銃士や、キャプテンを務める1期のみぃ(峯岸みなみ)が注目を集めることが多かった。だけど、(前にも言ったように)峯岸チーム4の「成功」は13期生の存在を抜きにして語ることは決して出来ない。

 13期という骨格に、14期が肉づけをして、(アンダー機会の多かった)15期が花を添え、そこに1期のブレインがついて動いているのが峯岸チーム4だったんだ。

 13期生のガツガツさは、あの峯岸チーム4の、ともすればギスギスしているように見えかねない、しかしどんどん切磋琢磨して竜のように昇って行く、あの熱いチームカラーの礎を築いた。そのことに思いを馳せる時、ボクは、あの時のさっほーのあの目を思い出すんだ。