オブリビオン(4.5) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
『オブリビオン』
原題: OBLIVION
 
監督:ジョセフ・コシンスキー
 
主演;トム・クルーズ
 
2013年アメリカ、124分
 
概要
 『ミッション:インポッシブル』シリーズなどのトム・クルーズ主演によるSF大作。エイリアンの襲撃で半壊して捨てられた地球を監視していた男が、謎めいた人物との遭遇を機に自身と地球の運命を左右する事態に巻き込まれていく。『トロン:レガシー』で注目を浴びたジョセフ・コシンスキーが監督を務め、名優モーガン・フリーマン、『007/慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコら、実力派たちが脇を固めている。壮大かつ予測不可能なストーリーに加えて、半壊した地球の鮮烈なビジュアルからも目が離せない。(Yahoo!映画より)
 
感想
 人類はこんな映画を撮れるようになったのか…序盤、映像の海に翻弄されて、そんな感想を持ってしまう。
 
 とは言え、ストーリーとか世界観は、そんなに捻られたものじゃない。イメージの断片が先にあって、それを繋いでいったらこういう世界になったような印象。展開が分かり易すぎるし、筋立ても単線的だから、映像を見た瞬間に期待したほどには壮大な世界が広がらなかった。
 
 この映画を見て、『スターウォーズ』を連想する人は多いだろう。それから、『月に囚われた男』がパッと思い浮かぶ。それ以外にも『ウォーリー』やら『スタートレック』やら、果ては『トップガン』まで…ただ、引用とかパクリって感じではないな…むしろ、何の衒いもなく、何も考えないで作ったら、色んなものが引き込まれてしまったという感じ。
 
 それから、「スーパーボウル」に「湖畔のログハウス」、「エンパイア・ステート・ビル」に「ニューヨーク・ヤンキース」。「A Whiter Shade of Pale」(イギリスの曲だけど)…そして「トム・クルーズ」。アメリカ人が好みそうな数々のギミック。現代から遠く離れた世界の中で、現代世界の美しさを謳い上げるという手法は、しかし、あまりにもあからさま過ぎて、正直、うまく行ってない。まあ、トム君がやりそうなことだよね。
 
 「自己同一性がどう」っていう、一見、深そうなテーマも、あまりにもあっけなく処理されてしまっている。そこには、哲学的逡巡は微塵も見られない。だから、それは単に設定上の問題でしかない。
 
 それでも、気分転換にはちょうど良かったよ。あまり色々と考えずに楽しむのが吉かな。何て言うのかな…これはこれで良いというか、むしろ、たったこれだけの脚本で、こんな映画を作れることがスゴイというか…そんな感じかな。なんだか、とてもあっけらかんとした映画だった。
 
☆☆☆☆★(4.5)
 

 
 

 
注:こっから下は攻撃的な文章なので、読まないことをおススメします。
 
P.S.
 そういや、レビューを漁ってたら、こんなレビューを見かけた↓
 
「観客に上手に先読みさせるように展開する。これを展開が読めるというのは余りにも拙い感想だろう。そのように映画が誘導していることに気付くべきなのだ。」
 
 だって…。何を言ってんだい。
 
 「展開が読めるように作ってある」から「展開が読める」と言うのは稚拙だ?…いや、そんなバカな…「『信号は赤く点灯するように作ってある』から、『信号を赤い』と言うのは稚拙だ」って言っているのと同じ。これは芸術のレベルに転化させても同じ。たとえば、「『ピカソは敢えて物体を崩して描く』から、『物体が崩れている』と言うのは稚拙」…。そんなバカな。
 
 「ピカソは下手じゃなくて、敢えて崩して描いている」ってのは、その通り。でも、「敢えて崩して描くこと」に対する賛否は、当然ありうるべきなんだ。そして、それがちゃんと「作者の意図」通りに達成されているかどうかもね。このレビューが「稚拙」なのは、監督/原作のコシンスキーの「意図」にすべてを回収してしまって、それに対して、何の疑いも抱いていないことだ。
 
 それから、このレビュー、タイトルは『どこかで見たなんて言うのはよそう。』になっているんだけど、おそるべきことに、それが「なぜ」なのかは書いてないんだ。
 
 本文では、
 
「過去の映画に似ているとかの感想が多くて呆れるが、言っている本人はどれだけ恥ずかしいことをしたり顔で言っているのか自覚があるのだろうか?」
 
 とか、かなり挑発的に書いてあるんだけど、(そして、それにボクは反応してしまったわけだけど-笑)おそるべきことに、「なぜ」恥ずかしいことなのか、ただの一言も書いてないんだ。これだけ人を侮辱しておいて…。どんなヤツなんだよ。
 
 結局、それもまた、「監督の意図」の話なのかも知れんけどね。「監督が意図的にやってるんだから…云々」と。だったら、反論もまた同じ。「引用」に対する賛否は、それはそれで当然あるべき。下らんよ。
 
 「恥ずかしい」とか「稚拙」とか、侮辱的な言葉で上に立って、自分と意見の違う人間を黙らせようとする。はっきり言って、論者としては不適格。だって、対等に議論できんもん。しかも、このレビュー、役立ち度2番目…こういう程度の低いレビューが上位にいるってのはどういうことなんだ…(;一_一)
 
 ボクは、時々、ほとほとウンザリすることがある。
 
 …あ、映画に関しては、それなりに楽しめました<(__)>