「運営」
1.選抜メンバー
前回はファン側の視点で書いたわけですが、今回は運営側の視点で書きたいと思います。とは言え、もちろんボクは運営の内情を知るわけではありません。あくまでもボクの位置から見えた運営に対する疑問という形で書いていきます。
NMB48に関して、以前から疑問に思っていたことがひとつあります。それは、チームNと他のチームの実力差が大きすぎるのではないか?という疑問です。
まず客観的な数字を挙げます。たとえば、ここ2作のシングル選抜メンバーは、SKE48の場合、チームSが8人、チームKⅡが6~7人、チームEが1人、研究生が0~1人。それに対して、NMB48はチームNが12人、チームMが2人、チームBⅡが2人といった感じになっています。明らかにNが突出している。
本来、各チームは横並びになっていなければならない筈なのに、何故かチームNがシングル選抜とほとんど同義になってしまっているのです。 ここで、かんちる(篠原栞那)の話が出てくるわけですが、こういう状況によって、本来は不必要な筈の「チームNなのに選抜じゃなくて云々」って負担(周囲からの目)が生じてしまっている。16人中12人が選ばれる中に入れないのと、16人中8人が選ばれる中に入れないのとでは、やはり本人の精神的なキツさも違うでしょうし。
メンバーから「お母さん」と呼ばれている<ゆっぴ>(山口夕輝 - 彼女も非選抜メンバーです)は、「なんで、かんちるが悩んでることに気付いてあげられなかったんだろう」という苦しい胸の内をブログに綴っていました。でも、正直、メンバーだけでどうにかするというのは(それも大事ですけど)限界があります。
選抜から落ちる子の数がもう少し多ければ、そこで「挫けずに頑張ろう」コミュニティが作れた筈ですが…とりわけ<かんちる>はメディアへの露出も少なかったですし、他のチームメンバーには相談しづらかったんじゃないのかなという気もします(それに、なんか弱音を吐かないタイプの気がするんだよね、彼女…)。そういうところをケアできるように運営がしっかり考えてシステムを作っていくしかないでしょう。
だからと言って、「今すぐにチームNからの選抜メンバーを減らして、他のチームからもっと選抜に入れろ」とか言いたいわけではありません。むしろ、「なぜそういう状態になってしまったのか?」というところに疑問があるのです。
NMB48はそもそもAKBやSKE、HKTとは運営母体が違うわけですが、先回りして言ってしまえば、AKB48グループでシェアされてきた運営ノウハウが、NMBでは完全にはシェアされていないのじゃないか?という疑念があるのです(だからと言って、もちろん、AKBの運営が完璧だと言いたいわけでもないのですが)。
2.チーム公演
なかなか一般の人には理解されないことですが、実際問題として、AKB48グループのパフォーマンスというものは、質量ともに凡百のアイドルグループとは一線を画すものです。定期公演の質が確保できないとすれば、それはAKB48ブランドの名折れになってしまうでしょう。
(説明するまでもないとは思いますが、ボクが「凡百」という言葉で指しているのは、ももクロやモー娘。のような大物アイドルグループではありません)
SKE48の場合、選抜メンバーの構成だけを見るならば、チームEの実力が、一段、落ちるように思えるかも知れません。しかし、ボクはチームE好きですし…好きってのは主観的な表現なのであれですが、実際に公演を(DMM配信ですけど)見ていると、チームE公演はなかなかに良いのです。
一方、NMB48の場合はそれとは少し事情が違います。先ほど、NMBでは、チームNと他のチームとの間に実力差を感じると言いました。それは選抜メンバーの寡多だけではなく、公演を見ていても感じることなのです。たとえば、チームMやチームBⅡの公演を見ていると、正直(ちょっと厳しいことを言いますが)「お子ちゃま」だなと感じる時があります。それは2つの意味においてそうです。ひとつは年齢的な意味において。もうひとつは表現力の意味において。
世の中には若い子が好きな人もいますし、初々しいというのは、それだけで武器となります。しかし、研究生公演ならばそれでも許されるかもしれませんが、これは、正規メンバーの公演です。それだけでは明らかにマズイでしょう。
3.年齢の幅
年齢的な意味では、(以前にも指摘したように)NMB48は結成当初から一貫して19歳以上のメンバーを取ってきていません。ですから、結成から2年以上が経った現在でも、20歳の山田菜々ちゃんが最年長ということになっています。もちろん、それは、運営の方針として理解できないこともないです。若い子の方が伸びしろが大きいでしょうし、何より、若い子の方が「前科」を余り気にせずに済むということも大きいでしょう。これまでも(デビュー前のブログやら何やら)色々と問題になることがありましたからね。
(あまり無粋な表現をしたくないのですが、「前科」とは単純に言うと「恋愛」のことを指しています)
ちと話が逸れました。チームM(NMB48)で「あやばあ」と呼ばれる村上文香ちゃんなんて、まだ19歳です。まあ、女の子はそういうことを言うもんですが、19歳ってことは、SKEではチームKⅡの阿比留李帆ちゃんと同じ年ということになります。チームKⅡにおいて、阿比留ちゃんはお姉さんメンバーをからかう立場なわけですから、ところ変われば年齢の意味も変わるな~という感じがします。
もちろん、若いということは悪いことではありません。しかし、それだけでは、それは言ってみれば幅がないということに通じるものです。それが、先述した「お子ちゃま」という印象に繋がっていることは否定できないでしょう。
そう…端的に言って、チームMには実絵子さん(佐藤実絵子/チームKⅡ)が居ないってことなんです。もちろん、それは単にボクの好みの問題なのかも知れないですが(何だか妙に、あの人はボクの心を揺さぶるんですよね…)、実絵子さんを含めた年上メンバーがいるということで、チームKⅡが深みのあるチームになっていることもまた事実です。
4.表現の幅
色んな幅があるということは、それだけ、個々の個性が活きるということでもあります。それは次の表現力の問題に直結しています。チームM/チームBⅡ(NMB48)の公演は、何と言うか…メリハリが弱いというか、小じんまりと纏まってしまっている印象があります。
ちなみに、同じく若いチームである博多のチームH(HKT48)からは、そうした印象はあまり受けません。それは、<さっしー>(指原莉乃)の存在が大きいのでしょう。彼女はやはり凄いですよ。経験豊富だし(色んな意味で。…って、オイ←自爆)、「HKTのメンバーに出来るだけのことを伝えよう、メンバーの良いところを引き出してあげよう」って姿勢が見えます。彼女が入ったことで、チームHには一本、しっかりとした背筋が通ったって感じですかね。
かつて同様に若いチームだったチームB(AKB48)が始動した時にも、一期生のシンディ(浦野一美)となっちゃん(平嶋夏海)がチームAから移籍してきました。NMBの運営はその辺どう考えてるのかなと。とくにチームBⅡなんか全員が三期生です。やはり同期だけだと、どこか安穏としてしまうところがあるのではないか?という危惧があります。経験を積んだ先輩が傍に居るってのは、それだけで身が引き締まりますからね。
ここで比較のためにSKE48のチームEを見てみると、四期生を中心に、二期生のきょんちゃん(磯原杏華)や真木子さん(斉藤真木子)、みこってぃ(内山命)から、五期生の古畑奈和ちゃんまで、かなり幅広いメンバー構成になっていることが分かります(年齢的にはKⅡほどの幅はないですが)。それこそまさに運営のノウハウだと思うんですけどね。
少し話を戻しますが、それでなくとも博多のチームH(+田島&朝長)というのは、オリコンチャートの1位を取ったメンバーです。メディアに露出する機会も多いですから、色んな経験を積みやすいですし、自覚も芽生えやすいでしょう。それに、どこのグループもそうですが、やはり一期生は多士済々と言った感じがします。HKT48に関しては、センターの田島ちゃん&もっともブレイクに近そうな朝長ちゃんが共に二期生ってところもミソですかね。
もちろん、NMB48のチームMやチームBⅡのメンバーも個性がないわけではありません。たとえばチームMでは、エースの(ザ•アイドル)矢倉楓子ちゃんをはじめ、木下百花ちゃんや山本ひとみちゃん、谷川愛梨ちゃんに山岸奈津美ちゃん、與儀ケイラちゃん等々…個々を見れば、粒ぞろいのメンバーが揃っている。しかし、チームとして見ると、妙に大人しく見えてしまうのです。
かつては大人しかったチームKⅡ(SKE48)も、オリジナル公演を機に変わったらしいですから、あるいは、チームMもオリジナル公演をもらえば、個々のキャラクターが立ってきて変わるかも知れません。でも…未だにチームNすらオリジナル公演が出来ていないのに、チームMがオリジナル公演できるのなんていつの話だよ…って感じもありますけどね。それが運営に対する不満のひとつでもあります。
5.予定調和を崩すもの
そして、もうひとつは何と言っても、城ちゃん(城恵理子/元チームM)の卒業ですね。あれは痛すぎましたよ。ボクは城ちゃんを極めて高く評価していました。あんな子は、そう簡単には見つかりませんし、出来れば今すぐにでも(オーディションを受け直して)戻ってきてもらいたいくらいです。
城ちゃんのような子は滅多にいないのですが、最近、乃木坂46センターの生駒里奈ちゃんが近い雰囲気を持っているということに気付きました。その2人の共通点は、予定調和的なものを崩してくれるということ。これは、行動的な意味でもそうですし、グループ全体の持っている(何というかな…)雰囲気に関してもそうです。ああいう子がひとり居るだけで、グループとしての彩りが俄然、豊かになってくる。
たとえば、水墨画の中に薄紅色のラインをちょっと入れるだけで、コンテンポラリーアートのように見えてしまう(どっかで聞いたような話だな…(* ̄艸 ̄))。彼女たちには、そういう、ルールをぶっ壊して何かを生み出す訳の分からん力があります。
『乃木どこ』のロケ中、偶然、買い物中だった橋本奈々未ちゃんを見つけて、カメラを置いてきぼりにしながら「な•な•み•さ~ん」と駆け寄って行った生駒ちゃんの姿。そして、城ちゃんの『げいにん』での数多くの名場面…彼女たちは、なにかこう…大人たちが計算しても絶対に作れないようなものを生み出してしまうのです。
ある意味では純真という言葉がふさわしいのですが、それをも飛び越えた、なにか野生的な力を感じます。言ってみれば、少年マンガの主人公(典型的には孫悟空やゴン)のような存在です。美人の白石麻衣さん、お嬢様の生田絵梨花ちゃんを、野生児の生駒ちゃんが引き連れているというのが乃木坂46のミソです。あれこそ、まさに王道少年マンガの構図そのものと言ってもいいかも知れません。
6.心のケア
純真すぎる彼女たちは、それに呼応するかのように、ある種の脆さも同時に抱えているように見えます。生駒ちゃんの記者会見逃亡事件もそうですし、城ちゃんもまた精神的に乱高下する様子がときおり垣間見えました。無邪気さの裏に隠された危うさ。そういう意味で、彼女たちはまさに天才という呼び名にふさわしいでしょう。
(これも結局は運営に対する不満になりますが)そういう脆さをケアしきれずに、結果的に城ちゃんを辞めさせてしまった運営も責任を取るべきだとさえ思うのです。いま、AKB48グループは何よりメンバー個々の心の問題に直面しているように見えます。社会現象化した今の状況において、「それを乗り越えたものだけが真のアイドルだ」というのは、あまりにも過酷な要求のように思えます。そういう意味でも、メンタルケアは急務の課題だと言えるでしょう。