ゴンブリッチ 弐 (ヤーコブ・ファン・ライスダールについて) 彼が得意としたのは暗く陰鬱な雲、影の長く伸びる夕陽、廃墟となった城、流れの速い小川などだった。要するに、クロードがイタリアの風景に詩情を発見したとすれば、北方の風景に詩情を発見したのがライスダールだった。自分の感情や気分を、彼ほど自然のなかに投影して表現しようとした画家は、それまでいなかっただろう。 エルンスト・ゴンブリッチ『美術の物語』pp.429-430