『トワイライト・テールズ』
山本弘
2011年
概要
人間から忌み嫌われる怪獣と心を通じ合わせ、かけがえのない友となった少女たちがいた……人間と異形のもの。本当の心を持っているのは果たしてどちらなのか!? 人気作「MM9」の世界で描かれる絆と愛の物語。
怪獣が出現した。それを見た高校生・宇和島和男は驚愕した。「ラギーラだ!」。それは和男が小学生の時、いじめから避難するためにスケッチブックに描いたドラゴンだった。そして、和男を助けに来た女性自衛官・英理子もまた和男の空想の中の女神・エリカそのものだった!?(「生と死のはざまで」)。少女シリヤムの前に空から降ってきた怪獣ゼオー。遙か彼方の惑星ボラージュからやって来たというゼオーと、心に傷を持つシリヤムは、いつしかお互いが癒やされる大切な時間を共有することに。しかし、そんな温かい心の交流は、大人たちにとっては許されざるものだった…!?(「怪獣神様」)他、2編。怪獣と人類の切ない邂逅から、人が人である価値を問う珠玉の物語集。(Amazonより)
感想
う~ん…いまいち。「怪獣」と「少女」という、もう完全に狙ってる取り合わせなわけですが、これらの少女たちは単なる記号でしかなく、小説として昇華されている感じはないですね。まあ、それはこれまでのMM9シリーズも同様なのですが、今作はやけに説教くさくて湿っぽかったのがダメでした。教訓というのは伝統から引き出されるものですが、SFというのは未来に開かれているものです。思想を描くSFなら数あれど、教訓じみたSFなどカビ臭くて食べられやしません。