
『川内倫子展 照度 あめつち 影を見る』東京都写真美術館
会 期: 2012年5月12日 ( 土 ) ~ 7月16日 ( 月・祝 )
感想
一見、川内倫子の写真は、光と命という言葉に還元できるように思える。しかし、それだけでは収まりきらない。その茫洋と幻想。儚さと生々しさ。たとえば宮沢賢治の詩のように、その生々しさは美化されることもショックを与えることもない。
どんな時もカメラ(=彼女)の目線はとてもまっすぐだ。対象に入りこんでいくことで、そのそれぞれは詩になる。一枚一枚の写真が詩の断片と化し、ひとつのシリーズでひとつの詩が形成される。ブレやボケなどの手法さえも、それ(対象の詩化)に一役買っている。彼女においては主題と表現の手段が完璧に一致している。
・・・と、会場で書いて、家に帰ってから展覧会の図録を読んだ。どうやら、そこで展示されていたシリーズのひとつ「Illuminance」のタイトルは宮沢賢治の詩に登場する「Iridescence」という言葉に由来しているらしい(^_^;)>