注:これはフィクションであり、実在の云々とは関係ありません<(__)>
・・・ってか設定から何から全て夢の話です(* ̄艸 ̄)
『再会』
-夢日記-
窓の外がオレンジに染まる。
どこか遠くで蝉の声がする。
まだ夏の香りが残っていた。
9月、ボクは理科室にいた。
シンクに水を流しながら後片付けをする。
曖昧模糊とした思考のうちに、
かつての仲間たちを思い出す。
行く手には無限の未来が待ち受けている。
僕らは未だに若く、そんな夢を抱いていた。
ふと、翌日が修学旅行だってことに気付く。
場面が変わる・・・
2台のバスに分乗して目的地に向かう。
とある寺の駐車場で僕らはバスを降りる。
秋の空、薄い雲が広がる。
お寺を見学したあと、別行動になる。
茶屋で休憩していると、見覚えのある影が・・・
「ちぃちゃん!?」
僕らは中学の時、一緒に校内番組を作った仲間だった。
それは隔週でアップするネット番組で、3年間続いた。
スタッフは十数人、制作者が出演者を兼ねるような、
小さくて、そして手作りの温もりを感じる番組だった。
中学を卒業すると、僕らの多くはエスカレーター方式で進学した。
千草はたったひとりで関西の高校に進み、僕らは別々になった。
久しぶりに会ったかつての天真爛漫な少女は、
少しだけその瞳に憂いを秘めているような気がした。
けど、ボクを認めると、その瞳はパッと光彩を帯びた。
それは、ボクの良く知っている天真爛漫な瞳だった。
・・・気のせいだったかな・・・
彼女も修学旅行らしい。束の間の再会を喜ぶ。
そう言えば・・・かつての仲間たちが集まって、
もう一度だけ番組を作ろうって話があった。
それは、千草にも伝わってる筈だった。
「メグは来れないみたいだけど、リコとかショーコは来るってさ。」
『なんか、懐かしいね・・・』
「うん・・・そうだね・・・」
『わたしも行けたらな~』
「来月だって。出来たらおいでよ。」
再会した時から、気になってることがあった。
修学旅行だって言ってるのに、彼女、なんとなくひとりの気がした・・・
懐かしい・・・その言葉を聞いた時、何故だか、それは確信に変わった。
「こっちのバスにおいでよ。みんな喜ぶよ、きっと。」
『ありがと。でも、満席なんでしょ?』
「あ・・・そう言えば、そうだったかな・・・?」
『変わらないね・・・キミは・・・』
「・・・」
『それじゃ、わたし、行くね。』
「う、うん・・・」
何か・・・言わなきゃいけないことがあった筈・・・
「あのさ・・・出来たらさ・・・来月、ホントにおいでよ。待ってるからさ。」
『うん。ありがと。』
手を振りながら視界から消えていく小柄な彼女の背中。
たぶん、もう二度と会えないような、そんな予感がした。
少しだけ肌寒い風が砂を舞い上げる、空が高かった。