『ディア・ドクター』
2009年日本、127分
西川美和:監督
笑福亭鶴瓶:主演
概要
『蛇イチゴ』『ゆれる』の西川美和監督が、へき地医療や高齢化など現代の世相に鋭く切り込む人間ドラマ。本作で映画初主演を務める笑福亭鶴瓶が無医村に赴任した医師を演じ、その医師の失踪(しっそう)をきっかけに浮かび上がる彼の人物像を軸にした心理劇が展開される。『アヒルと鴨のコインロッカー』の瑛太のほか、八千草薫、余貴美子など、若手やベテランともに実力のあるキャストが集結。人間の複雑な内面をえぐり出すことに定評のある西川監督のオリジナル脚本に期待したい。(Yahoo!映画より)
感想
キャストは良い演技をしているし、美しい描写もある。だけど、正直、ピンとは来なかった。設定&プロットで思い浮かんだのは「古和医院-Mountain Doctor-」(手塚治虫『ブラックジャック』文庫版第五巻収録)・・・こうした比較が的を射ているかは分からないけれど、自身が医学博士でもあり、医療への深い問題意識が根源に感じられる同作にくらべ、この映画の底の浅さは隠しようもない。そこにあった筈の「問題」は、専門職の監督が書き下ろした「オリジナル脚本」においては、限りなく矮小化されているように感じる。まあ、こういう(卑近で分かり易い解釈を施した)作品が高い評価を受けるってのも、ひとつの思想(時代の流れ)かな。悪い映画ではないけどね。主題歌はサイアク。
☆☆☆★(3.5)