真夏のオリオン(2.0) | 想像上のLand's berry

想像上のLand's berry

言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

・・・ああ、また批判しなきゃいけない・・・
 
ホントはこの記事止めたいな・・・
 

 
『真夏のオリオン』
 
2009年日本、119分
 
篠原哲雄 監督
 
玉木宏 主演
 
概要
 第二次世界大戦下、アメリカ海軍駆逐艦と日本海軍潜水艦の乗組員たちが過酷な戦況下でファイトマン・シップで戦い抜く姿を描く戦争サスペンス。池上司の原作「雷撃深度一九・五」をベースに、人気作家の福井晴敏が大胆な脚色を施して生きる喜びを時代を超えて語り継ぐ壮大な物語に再構築した。「イ-77潜水艦」艦長を玉木宏が演じるほか、ケミストリーの堂珍嘉邦が親友を熱演。海外ロケによる戦闘シーンなど迫力の映像も見逃せない。-Yahoo!映画-

はじめに・・・ 
 帝国海軍の大エースだった坂井三郎氏は、相手の輸送機と遭遇した際に、窓の中で震える母娘の姿を認めて、そのまま逃がしたことがあります。だけど、戦後50年も彼はそのことをずっと黙っていました。相手を逃がしたというのは背命行為であり、それは恥ずべきことだと思っていたからです。それを良いとか悪いとか言う積もりはありません。そういう時代だった。それだけのことです。そしてまた、その「それだけのこと(そういう時代だったということ)」が、その時代に生きる人には全てであるとも言えます。
 
 戦時中(かのナチス・ドイツでさえ)良心を持って抗命した人間はいますし、それは尊い行為だったと僕も思います。あとの時代に生きる人間が(あとの時代の価値観に従って)人命を軽んじてはならないと考え、「だったら抗命すれば良かったじゃん」と言うのは容易いことでしょう。しかし、彼らがどれほどの苦悩を持って抗命したかを考えるならば、時代の価値観に抵抗するというのは、そんなに容易いことじゃありません。(そういう観点では、『善き人のためのソナタ』という素晴らしい映画があります。)その時代の空気というものを理解せずには、何故、多くの人が死んでいったのか理解することはできません。それを理解できなければ、また同じことが起こる。僕はそう思っています。「時代の価値観」というのは、いとも容易く変化するものですから。
 
 移ろいやすい(それぞれの)時代の価値観の中で、如何にして良心(理性ではなく素朴な感情に基づくもの←理性に拠る善悪の基準は先述しているように時代の価値観によって変わりますから)を体現できるか・・・(それを体現しえた)善き人たち(行為と言うべきか)の歴史は、そういう苦悩の歴史であるとも言えます。そういう苦悩が「この映画」からは抜け落ちています。それだからこそ、「この映画」は単に(僕らの)時代の価値観に盲従しているに過ぎないように僕には見えてしまいます。そして、そのことは「歴史」を描いた映画としては致命的な欠点だとも思います。
 

制作者へ・・・
 
技術面や技量面でリアルを表現できないことはありえる。
 
だが、理解不足でリアルを表現できないのなら、
 
もっと勉強するべきでは?

 
人道主義を訴えたいのなら、
 
何も舞台を(理解してもいない)
 
あの戦争に限る必要はなかったのでは?

 
あえて言う。
 
リアルなんてどうでもいい訳か?

 
人道主義にケチをつけようとは思わない。
 
だが、ここ(この映画の舞台)はどこだ?

 
そんなだから、
 
彼らが何故、死んでいったのか、
 
何故、死ななければならなかったのか、
 
それが分からなくなってしまう。
 
全ては幻想にまぎれて。

 
そうやって(幻想にまぎれて)、
 
現実を批判する目を失っていく。
 
現実のどこが狂っているのか、
 
あなた方には分からなくなってしまう。
 
 
歴史も現実も深く洞察した痕跡がない
 
あなた方が人道主義をもてはやすのは、
 
それがご時勢だからだろう?
 
戦争を支持した彼らと何処が違うのか。

 
この映画には血が通っていない。

 
感想
 
・・・そんなにムキになる作品でもないのかもね。
 
娯楽作としても大した出来じゃない。
 
 
☆☆(2.0)