
一生懸命慣れた筈の日常が
いつの間にか慣れた筈の日常が
僕を削っていく
日常の中で
螺旋から飛び降りて得られる物は
失われた物に似ていて
虹色の世界で色を見失った
繰り返される日常の中で
一時停止した世界で空に手紙を書く
動き出した世界を見送れずに目を瞑る
音だけの宇宙で光を探していた
日常の中で
気が付けば川を渡っている最中
多くの人が過ぎて行った橋を越え
砂の流れに鉛の身体を沈めた
通り過ぎる日常の中で
陽射しは
世界のこんな片隅にも
柔らかく注いでいて
日常の中で
隣に座って髪をかきあげる仕草
いつもの光景
いつの間にか
当たり前になっていた光景
輝いていた日常の中で
今年の冬
いつかの朝
いくつかの朝
届く筈のない言葉を呟いた
日常の中で
ありのままに
移ろいゆく世界は
こんなにも美しくて
それでも、どうか
この時を
止めて
そう呟いた