
どうしたって、届くことはない。
地上の平面に立って、天上の幻に憧れる。
心がどれほど騒いでも、雨に濡れた大地は、
もつれた足を滑らせて、翼を失った僕を嘲笑う。
世界の1つ1つが2次元に突き刺さる。
距離より遠く悠に引き寄せられ、
目を背けて西日の当たる壁を、
枯れつつある木を透かして見る。
いつもの金曜日。いつかの金曜日。
1人教室に取り残されてみる。
何かに留めた筈の想いが、
心に触れる空気の感覚が、
消えて、何処にもなくなるまで、
誰もいない教室に佇む。
何処へも向かわず、ただ動く足。
半分の窓に顔を近づけて、
半分の鏡から目を背ける。
仄かな駅の灯が通り過ぎた。