16日(木)は『杜の観察会』だが、朝から孫4号の野球が入ってるので欠席を決め、その代わり前日の15日(水)に有馬温泉駅から六甲最高峰へ登り、余勢をかってその観察会ルートも歩いてやろうと心積もりしておった。

ところがちょっとした情報に接した上に朝から28℃という暑さ、身の危険さえ感じるので自宅待機と決め込んだ。

 

手にしたのは角川書店編の文庫本『今昔物語集』である。

 

原文はもとより、読み下し文や現代訳にも失敗した今昔物語集であるが、日本最初の説話集とあって、そのサワリ部分にだけでも触れたいと思ってはいた。

そんな折、たまたま図書館のHPで他の本を探してたところ、こんな文庫本があること知ったのだ。“ビギナーズ・クラシックス:日本の古典”なる副題もあり、これなら読めるかもと借り出した。

 

今昔物語集には1000を超える説話が収録されてるのに対しこの文庫、その中から分かり易い30話ばかりを選び、更にエキス?を絞り出してくれてるのだった。

今昔物語集は、天竺(インド)部、震旦(中国)部、本朝(日本)部から成るんだが、これは仏教が伝来した経路を辿ってるんだと初めて知った。

だから巻第一第一話は、「釈迦如来 人界に宿り給ヘる語」という風に、釈迦が摩耶夫人のお腹に宿った話から始まった。

 

そしてこの今昔物語集からヒントを得て、芥川龍之介や谷崎潤一郎が小説を書いたのにも気づかされる。巻第二十八第二十話の「池の尾の禅珍内共の鼻の語」は芥川の『鼻』、巻第二十九第十八話「羅城門の上層に登りて死人を見し盗人の語」は『羅生門』、そして『藪の中』『好色』などがそれで、谷崎潤一郎は巻第三十第一話の「平定文 本院の侍従に懸想せし語」から、谷崎文学の中でも王朝美の結晶と評価の高い『少将滋幹の母』なる作品を書いたという。

 

なお黒澤明監督作品の『羅生門』は、芥川の『藪の中』を映画化したもので、今昔物語集巻二十九第二十三話「妻を具して丹波国に行きたる男 大江山において縛られし語」が下敷きになっておる。

まあ一端に触れること叶って良かったと思える日になった。

 

今日も麦藁帽子かぶって3時間、頑張ろう。

勝てばベスト16であるぞ。