3日(金)、お昼までに所用を済ませ、残り僅かになってた三島由紀夫の短編小説『命売ります』を読み終えた。

 

文筆家で思想家でもある三島由紀夫は、ノーベル賞候補にも挙がった日本を代表する人物の一人で、その作品はいささか難解であっても、「命とは」「死とは」を問い続けたものだと解釈してる。

そんな難しい作品が多い彼の小説の中で、今回見つけてたのがこれである。

 

人生の意味を見失い、自殺しようとするも失敗した主人公羽仁夫は、自分の命を売ることにより死を遂げるべく、自室の表に“命売ります”と書いた看板を吊り下げた。

その看板を見て次々に買い手は付き、高額な命の代金は入れど生き続け、それなりに人生楽しむ。

そんなある日マフィアに追われ、その恐怖に慄きながら警察に駆け込んで助けを求める・・

 

いやいや、あの三島由紀夫が、こんなドタバタ喜劇書くなんて思ってもいなかったからビックリするではないか。ただドタバタエンターテイメントではあっても、文章の隙間にはなかなか意味深長な語句が挟み込まれてるような気もして、恰好付けだった三島由紀夫の、「生きたい」という本音が漏れ出てるのかも知れない。

 

10月にしてはまだまだ暑いけど、外出は随分楽になったから、行きたい場所はいっぱいある。と同時に読みたい本も次々に現れ、明日からは有吉佐和子の『鬼怒川』、次いで原田マハの『美しき愚かものたちのタブロー』と続き、その次は一昨日Yさんから進呈頂いた船越昌の『暁は涙に燃える』へ向かうことになる。

そして更に尾崎実(綾見謙)の『顛末』を中央図書館で探し出す作業もあって忙しい。

 

定例観察会最終下見が中止となる悩ましい天気、思い切って名画座で「教皇選挙」と「日本のいちばん長い日」にするか、いやそれとも少雨を覚悟で目の前の山を目指すか・・