29日(月)、朝起きたら既に30℃、サッシ開けるとムッとした空気が流れ込んでくるから意気消沈、石楠花谷のハグロソウを中止と決めた。

そんな場面でYさんから、「7月17日に最高峰近くでヤマホロシの花が咲いてたよ」との連絡頂いたから嬉しい、赤い実の熟れる頃に確認すべく予定を立てた。

 

家でエアコンつけたら一巻の終わりだから、日中は何とか暑さに耐えながら「18切符で何処か無いかなあ」「涼しく半日過ごせる映画は・・」なんて考えるものの良案は浮かんでこないし、しち難しい本など手にする気にもならん。

 

そんな場面で思い出したのは昨日の『セミの抜け殻調査』時に交わされた三者の考え方である。ネットによれば、「セミは羽化に失敗して、死ぬ割合が60%に達する」というが、その失敗の理由は何処にあるかという点に関してで、私はいずれにも興味もって聞き耳立ててたのである。

 

Tさん・・卵から成虫になる迄の確率というなら分らぬでもないが、羽化途中にそんなに死んでるとは思えず信頼できる数値じゃない。

Yさん・・幼虫が土の中で動くのは数年間でせいぜい2m、よって脚の筋肉が未発達だから、羽化時にしっかり葉っぱや茎が掴めず落ちてしまう。

Hさん・・セミは沢山の卵を産むから、半数が死んだところでセミ社会が壊れることはない。そんな中で生き物は進化してきておる。

 

お昼食べながら私は三者の考えを自分なりに咀嚼してみた。

羽化途中に60%もが死ぬと思えないから、60というのはTさんが仰る通り卵から成虫の期間であれば納得できる数値。

1匹の雌セミは1週間ばかり掛け300~800個の卵を枯れ枝に産み付けるので、仮に半数以上が死んでもセミ社会は壊れない。魚類なんてもっともっと生存率は低いまま現存してるからだ。

*マンボウは1~3億個の卵を産み、一人前にまで育つのは2~3匹という記載を見

 ること多いが、近年の観察によると一度の産卵数は数千個であるらしい。

 このことについては私、過去何度も嘘言ってたことになる。

 ちなみにサケ(イクラ)は3~4000個 スケトウダラ(タラコ)は20万~

 50万個 ニシン(カズノコ)5万~10万個 ボラ(カラスミ)で100万~

 200万個とされる。

 

ただしセミにとって、硬い殻から抜け出す羽化は想像以上に困難な過程であり、途中で力尽きて(羽化不全)死に至るものは少なくないらしい。

 

アブラゼミ

セミの仲間は翅が透明のもの多いが、このセミはボディも翅も赤褐色、世界的にみても珍しいんだとか。但し飛ぶ姿がよく目立ち、鳥たちに捕食される割合が高いともされる。

私が小さい時分のセミは多くがアブラゼミだったので、透明な翅のクマゼミの方を貴重だと思ってた。

 

ヒグラシ

セミはカメムシ目セミ科、そんな目で見たらカメムシの特徴をしっかり備えた姿だ。このセミの鳴き声は何となく寂しさ感じさせる。

 

クマゼミ  コヤツとミンミンゼミの啼き声が一番暑苦しく、石投げつけてやりたい時もしばしば。もちろんうるさく鳴くのは雄だけで、腹部の発音筋を用いて発音膜を震わせて音を出してる。

 

いずれにせよセミたちは、夏の短い期間に卵を産み付け、卵は翌年の梅雨時分に孵化して地面に落ちる。そして数年から長いもので10年も木の根っこから養分を吸収して大きくなり、上着を脱ぐが如く脱皮して社会人になる不完全変態動物なのだった。

 

セミの幼虫は種類によって好みの木がある? そこまでは調べられなかった。