28日(日)、六甲山記念碑台に18家族60名近くが集まり、“セミの抜け殻”調査が行われた。兵庫県の県民センターが実施するプログラムに、我々『自然案内人の会』会員たちがバックアップする行事で、例年ならちょっと寂しい参加者数なのに、何故か今年は2倍の応募者があり、急遽メンバーの増員が図られた。

 

いつものように電車・バス・ケーブルを乗り継ぎ、天覧台から記念碑台へ向けて歩く。もちろんアラート発表ありだから、六甲山の値打ちを疑われるほどに暑く、早速首にタオル掛けて汗拭き拭き・・

カミキリムシの仲間だけど、種類は多いし写真も明瞭じゃない。

 

10時、レクチャールームでセミの専門家Tさんから「抜け殻探しのポイント」説明が行われる。

 

参加者を2班に分け、更にそれを2グループに分けたから、人数的にはちょうど良いくらいだろう。私は2家族5人の担当である。

 

事前には、1家族10個くらいは見付けて欲しいと思ってたけど、なんの次々に見つかるから安心して逆に気合が抜ける・・

お父さんから「この黄色いのは?」と聞かれ「キンモンガ、阪神タイガースですよ」と答えたら、「蛾なんですか、うん、そのまんまの色ですね」と感心されてた。

 

オオキンケイギクオオハンゴンソウ(キク科)は北米原産の外来種で、繁殖力が極めて強いところから特定外来生物に指定され、駆除が推奨されてる。

ところがこの場所、ずっとの昔から大きな花を付けておる。もっとも目立って増えていそうにもないから、大目にみて貰ってるのかも知れない。

 

12時に記念碑台へ帰り、取り敢えずはランチタイム入り。

そして13時前からレクチャールーム利用しての『同定作業』が始まる。

 

同定で大事なのは触覚であり、雌雄の判別はお尻部分に注目する。

子どもたち、ルーペ無しでどんどん同定してゆくから、我ら高齢者からすると不思議にさえ思えてしまう作業である。

 

私の受け持ち児童も次々に「ヒグラシ」「オス」「メス」と頼もしい。

更にエゾゼミもゲット出来たと大変喜んでくれた。

 

一番右がこの日の集計結果で、青いのがヒグラシ、赤がエゾゼミ、グレーがアブラゼミだから、六甲山上のは大多数がヒグラシということになり、左側過去3年と比較しても変わりは無い。

 

これは六甲山じゃなくって大阪市のクマゼミ。

青いのがオスで赤いのはメスの数を示してるという。

7月の梅雨明け迄は圧倒的に雄が多く、梅雨明けと同時に多数の雌が羽化し、最終的には雄雌同数になるとか、それは六甲山上でも同じ傾向示すというのが面白い。

また、少なくともクマゼミの羽化は大部分が7月中だというから、運が良ければ成虫として生きるのは1ヶ月程度になるらしい。

 

いやいや疲れ果てた。

やっとこせ解散になりGHへ降りたら涼し気な蛾が止まっておる。

帰宅後調べるにどうやらカギバガ科のホシベッコウカギバであるような。

ミズキ科が好きみたい、これはヤマボウシの葉っぱだから疑いようもない?

 

疲れ果てて余裕無いが、帰途は“油こぶし道”と刷り込まれておるから、Yさん・Nさんの3人でぐいぐい下ってケーブル下駅まで歩いた。

そしてもちろんO店へ入って「冷酒、大きい方で」から始めたのである。