20日(木)は梅雨入り前の貴重な降水確率20%日、少なくともヒナランとヨコグラノキの花だけは目に収めたいと、本当に久しぶりで『森の観察会』へ参加させて貰った。

10時に武田尾駅を出発し、左岸道を上流へ向かうのだが、参加者は40名に近い上にほぼ1年振りに顔合わす人も多いから、「元気にしとん?」がメインの歓談&観察になる。

 

ニガキ(ニガキ科)は水の多い谷筋を好んで生育し、

既に果実の季節を迎えた。

 

この日のメインのひとつはヨコグラノキ(クロウメモドキ科)だが、既に花は終わってるらしいと聞き及んでた。ところがどっこい、さすが案内人のMさん、咲き残ってる木へ案内して下さる。コクサギ型葉序とされるがそれは明確ではなく、互生してる部分も目立った。

 

この花にルーペしたのは初めて。

花冠は5裂し5個の雄しべ持った子房上位の花だと分る。

 

 

サツキ(ツツジ科) RDのAランク

園芸種サツキの原種だとされ、このような厳しい環境に生き残っておるのだ。

 

ムラサキシキブ(シソ科)

 

極ぐ普通種のウスキツバメエダシャクであろう。

 

ヤマアジサイ(アジサイ科:別名サワアジサイ)

六甲山地のと異なり赤味が強いのは、地質(六甲山は花崗岩質で酸性)が異なるからとされる。

 

アブラチャン(クスノキ科)も果実の季節へ入った。

 

調子に乗ってフユザンショウ(ミカン科)の実を奥歯で噛み潰す。

始めは辛味など感じなかったのに、暫くして口中全体ヒリヒリッ ヒリヒリッ!

これは堪らんとHさんに「ヘルプ 飴 飴を・・」

フユザンショウの棘は葉が変化した“葉針”なのか、樹皮が?枝が?説は分かれてる。

 

初めて知ったオカウコギ(ウコギ科)、ヤマウコギのちょんまい版かな。

 

これも初めて、ニッコウバイカウツギ(アジサイ科)

 

右岸道のヒナラン(ラン科)は遠い上に金網越し、私のカメラではここまで。

 

距がちゃんと見えておるのは良いが、えも言えぬピンクが出てくれない。

 

これが花の最盛期? それとも終盤?

 

何度も訪ね来ておるのに、葉っぱが1個だけとは知らなんだから恥ずかしい。

そうか、一枚の葉でこんなに沢山の花咲かせるのは無理、きっと菌類から搾取してるに違い無しだ。

 

デカいカラダの割に小さくカワユイ花を付けるムラサキニガナ(キク科)

この花好きな人多いとみえた。

 

蛾かなとも思ったが、PCに落とせば随分長い触覚を持っておる、

いろいろ調べてオオシマトビゲラだと知る。

 

なにぶんにも高木とあり、しっかり花を観る機会に恵まれないが、

キササゲ(ノウゼンカズラ科)の花弁内側に吹き付けられた紫色の霧が魅力。

 

ツチアケビ(ラン科)はナラタケ菌から搾取して大きく育つ。そのナラタケはブナやコナラに寄生して育つんだから、生物間のツナガリは誠に深いものがある。

ふむ、花の仕組みはどうなってるのか、余りにもゴシャゴシャし過ぎて把握困難。

 

オオケマイマイでよかろう。

 

ごく普通種のツバメシジミ

 

この日のラストはヒトツバハギ(コミカンソウ科)、まだ全て蕾だった。

お昼にケーキやフルーツにコーヒーまで頂戴してお腹いっぱい、

それは電車に乗るまで続いてたから飲酒意欲湧かず、珍しく直帰となった。

 

色んなことをロハで教えて貰いながら楽しい一日が過ごせる、

考えてみればこんな贅沢って他にあるんだろうか。