8日(日)朝、有馬温泉付近のイトザクラはまだ楽しめるかなと思いつつ、お風呂のセットまでザックに入れたのに気移りしたのは年齢のせいだろう、結果的には一日中椅子に座って吉村昭の『真昼の花火』で終わってしまった。

短編と随筆の4つを収録したもので、『牛乳びん』は中小の牛乳販売店が大手乳業会社に追い詰められてゆく過程に、第二次大戦や戦死を絡めたもの。
確かに我が家もご近所のM牧場の牛乳から、いつのまにかM乳業のに変わってたから、残酷な世界だったんだと感じ入る。
『弔鐘』はボクシング界、『四十年ぶりの卒業証書』は題名の通りの内容だがメリハリ効いた文章だし、本の半分以上を占める『真昼の花火』は一種の企業小説みたいでスリリングな展開をみせる。
『真昼・・』に出てくる“ふとんの打ち直し”、ふとんの中身が綿であった当時、我が家でも母親が打ち直し店と交渉しつつふかふかの蒲団に更新してたもので、打ち直し直後には、蒲団は無闇に踏みつけてはいかんと始終言ってたような記憶がある。
その後この小説にある通り、綿は化繊に置き換えられ、更にフェザーとかダウンへ進化を続けるんだから、寝具メーカーや販売店は我々の大して関知しない部分で、死活を賭けた展開を繰り広げておったことになる。
最近、このダウンより性能の優れた化繊が開発されてるとも聞くので、寝具に衣料はもとより自動車や宇宙空間にまでと、知らない世界での競争がいきなり目に入ってきた感じする。
一方、“競争”なんて小学校時代の「かけっこ」程度しか覚えも無いから、いつまでもアカンままの私かな?
今から18切符使って福井県は今庄へ向かいカタクリ探索、群生地から低山を縦走する計画だが現地は小雨も降る予報、列車内で行先変更も相談かな?