ここ3日ばかり、カズオ・イシグロの『日の名残り』に取り付かれていた。
既に読んだという人も多いだろう、とにかく面白いって言うか、なかなか上手い構成だし訳者の実力も十分にうかがい知れる作品になってるから、読み始めると一気に前へ進みたくなるのだ。
かれはこの作品でブッカー賞に輝き、もちろんそれがノーベル文学賞に繋がった一因であるに相違ない。
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イギリスの名家ダーリントン伯爵に仕えてきた執事スティーブンスは、心底伯爵に傾倒しており、自身もイギリスで名だたる、品格ある執事に名を連ねるべく懸命な努力を怠らなかった。
そんな執事の回想を一人称で記した小説なのだが、回想する年代は1920年代から1930年代というヨーロッパ大陸の極めて困難な時代に加えてナチス・ドイツの勃興、そんな中で人類の正義を実践しておる雇主ダーリントンはスティーブンスの大きな誇りであったのだ。

しかし、ダーリントン伯爵はナチスによる対イギリス政策に巻き込まれたに過ぎないとの評価が露わになり、女中頭ミス・ケントンとの淡い恋も実らぬまま齢をとったから寂しい。 一人夕陽が沈むのを眺めつつ涙するのであった。

あまり沢山書くとネタバレになるから止めるけど、一読に値する「日の名残り」だとお勧めできる。

さて12月31日、私は7億の大金を手にすることになる。
ただ大方は大盤振る舞いの相手が決まってて、手元に残るのはたったの1億だけ。 まあそれでも居酒屋通いが好きな私には遣い切れぬから、困ったことだと思案に思案を重ねてる。