以前読んだ本に、ネギの葉は表か裏か?なんていうクイズが載っていた。
当然表側だと思いつつ読み進むと、実は裏側だという。
葉の表裏は植物学的にいうと、軸(幹や茎)に相対してる方が表で、その反対側を裏と称することになっておるそうで、青ネギの葉の付け根を見て、「おおそうか」と納得した。
今、手の平を表、その反対側の甲を裏と仮定してみよう。何か物を掴むように動かすと、表が内側へ巻き込まれ、裏が表面に現れる。ネギの葉の仕組みはそれと同じだったのだ。おまけに、今まで聞いたこと無い「単面葉」とか「等面葉」なんてのも出てきたから、これは一度確かめてみねば気が済まないと、18日(水)の午後から4時間ばかり歩き回った。
 
ユーカリ(フトモモ科)と一言で言っても種類は極めて多いそうで、これが何ユーカリかは知らないが1枝失敬する。先ずは軸と向かい合ってる表。
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その反対側の裏。
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表裏で少し様子は違ってるが、組織的に見ると表裏はほぼ同じで、どちらから光が当たっても効率良く光合成できるので、こんなのを“等面葉”と呼ぶんだそうだ。
円柱状したマツバボタンの葉も等面葉と呼ぶらしいが、こうなるとちょっと戸惑うなあ・・
 
 
アヤメやショウブの葉は長い剣状で、表裏2面あるように見える。
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しかしこれも葉の付け根を見て分かる通り、ネギの葉を扁平に押し潰したような形態になっていて、両面とも裏に由来する“単面葉”と呼ぶ。フムフム。。。
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アカマツ(マツ科)の葉は、右なら右、左なら左という具合に、2枚が同じ方向に捻じれてると書いてある。アカマツの木の下で何枚も何枚も拾っては捨てを繰り返す。
流暢な日本語を話す台湾から来られたおばちゃんも手伝ってくれ、そう、30本ほどルーペで捻じれの方向を確かめたが、その通りだった。
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ハンゲショウ(ドクダミ科)が咲いている。
花の時期になると、マタタビ同様葉の色を変えて昆虫を呼ぶ姿だ。
ただマタタビの場合は、表皮の下に空気の粒々が出来て、光を乱反射して白く見えてるのだが、半夏生の場合はクロロフィルが抜け落ちた結果の白色。
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葉の裏は白くなっていない。
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葉の裏は、空中を飛んでる昆虫には見えないから、何もエネルギー使ってクロロフィルを分解する必要など無いし、表側だって全部の葉を白くする必要無いし、全面白くせずとも半分で昆虫を呼べるんだと判断する半化粧の知恵、とても人間じゃ勝てない。
 
 
もう一度ユーカリの葉。
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特に照葉樹の葉ではクチクラ層が発達していて、水分の蒸散を防いだり、内部組織を保護したりと大切な役割を果たしている。このクチクラ層は、クチンとワックスから成る蝋成分だから、一旦火がつけば猛烈な勢いで燃え広がる。オーストラリアに生育してる樹木の極めて大きな部分を占めるのがユーカリの仲間、だからよく山火事のニュースが流れるのだ。
 
話しは戻ってこの葉っぱの表面、粉を吹いたように白く、触れば簡単におちる。
これはクチクラ層の上に、更にワックスを塗り上げたもので、エピクチクラワックスと呼ぶ。クチクラ層の補完はもちろん、気孔の上に網状に広がり、病原菌や汚染物質の侵入を防いでいる。
 
 
項目は替わってタケ(イネ科)。
タケは24時間に1.2mも伸長した記録があるほど急速に背丈を伸ばす。
そして中は中空になっていて、その空間を髄腔と言う。その名が示す通り、本来ならここに髄が発達せねばならないのに、余りにも伸長が速くて髄の形成が進まなかった結果の空洞らしい。
タケを割ると、中に白い紙のようなものがあるが、これが髄の破壊産物で髄腔膜とよぶ。
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近くにネザサ(イネ科)もあったので割る。
タケもササも同じだから、これも髄腔膜に相違ない。
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