若い人たちはネズミの糞と言ってもぴんとこないらしいが、冬の野山で良く目立つのがネズミモチやトウネズミモチにイボタノキの果実で、3者共にモクセイ科イボタノキ属に分類されている。
20日(月)、近郊の山を歩く途中でこの糞を持ち帰り、中の種子を比較してみた。
これは在来種のネズミモチ。葉は対生し、鋸歯は無い。陽に透かせても葉脈は見えないから、同定にはもってこいの特徴だと言える。葉の緑は深い。

トウネズミモチ。明治時代に移入したらしい。葉は対生し、これも全縁だが、葉脈が良く見える。ネズミモチより葉は大きく、果実も多い。葉の緑は浅い。

もう一つはイボタノキで、落葉樹だから見えないけれど、葉は対生して全縁。
果実は3者とも極めて良く似ているおり、果実のみでいずれと判断するのは困難と言える。

そこで種子を取り出してみた。
左:ネズミモチの種子・・・・・・・基本1個の果実に2個の種子が入っていた。形はラグ ビ ーボールみたいな楕円形。
中:トウネズミモチの種子・・・・基本1個の果実に1個の種子が入っており、やや小さ くて丸っぽい。
右:イボタノキの種子・・・・・・・・基本1個の果実に2個の種子が入っていて、形はネ ズミモチのそれにそっくり。

こうしてみると、イボタノキ属の中ではイボタノキとネズミモチが、より縁戚関係が濃いと言えるような感じがする。
こんなのも面白いなと思った20日だった。
せっかく持ち帰ったのに、捨てるのは可哀想と思い、これは良く知られるアオツヅラフジ(ツヅラフジ科)の種子を取り出す。アンモナイトだ。

最後はカクレミノ(ウコギ科)
1個の果実から5個の種子が現れた。

もう指先は青紫に染まり、なかなか落ちてくれない。