9日のお昼前から降り始めた雨は、10日(日)の明け方まで降り続いた。
天気予報ではもう降らないのだが、空は暗く濃いガスが立ち込めている。
第一回目の自然観察会は約40名でJR塩屋駅からスタートする。
塩屋というのは字の通り塩を産したからだが、東大寺の荘園であったとは考えもしなかった。
タンキリマメ(マメ科)の葉は、上のほうが幅広になっていて、赤い種子が2粒ずつ入っている。赤い実や種子は小鳥たちにとって美味しくはないみたいで、いまだに沢山残っている。


なお、近縁種のトキリマメ(マメ科)の葉は、下のほうが幅広になっているそうだ。
今にも降り出しそうな天気にも拘わらず、参加者の意識は高い。

アラカシ(ブナ科)は今年分の葉を一時に展開するので、これを「一斉開葉」と呼ぶことを教わった。

イタビカズラ(クワ科)の葉の裏。葉脈が浮き出ている。クワ科の植物だから実は美味しいに違いない。今年の楽しみのひとつになっている。

同じくイタビカズラの葉の先端部。尾のように長く、先が尖っている。
オオイタビカズラではここまで尖らないそうだが、見分けはそう簡単じゃなさそうだ。

ヒサカキ(ツバキ科)なんて嫌ほど観てきたつもりだったが、葉の先端部がちょこっと凹んでるとは、知らなかった。さすが、エライとこまで観てると唸る。

ヒサカキと良く似たシャシャンボの葉先は窪んでいないそうで、判別に役立つ。
ヤマザクラ(バラ科)も咲き始めた。このサクラは赤っぽい葉と花を同時に展開するから、遠目でもそれと分る。

ヤマザクラの花柄やガク筒には毛が無い。これはソメイヨシノとの大きな相違点だ。

カゴノキ(クスノキ科)の芽は驚くほど長い。

ヤブサンザシ(ユキノシタ科) 雌雄異株で、これは雄花だろう。花の中心部にあるのは退化した雌しべかな?
花弁に見えるのはガクで、ガクとガクに挟まれるように小さな花弁があるのだが、まだ花が未熟なせいか、よく見えない。

ハリエンジュ(マメ科:ニセアカシア)の冬芽は、この刺の奥に埋もれていて外部からは見えないから、隠芽と呼ばれる。いまやっと芽吹いてきた。

今回の観察会は源平の合戦があった一の谷上部を通過する。
案内人Hさん、熊谷直実が平敦盛を討つ場面を講談調で熱演。私など思わずうっすらと涙が浮き上がった。討つ方も討たれる方も悲劇である。