田んぼの側を歩いていると、水を張ったイネの足元に、なんかピンクの花が咲いている。イノシシ除けのネットの脇から畦に上った。
花の径は2cmほど、草丈は10~15センチで、茎には細長い葉が互生している。
とにかく初めて見る花であるから、ドキドキしながら帰宅。
何のことは無し、全国に広がる水田の雑草であることを知った。
ミゾカクシ(キキョウ科)だという。5個の花弁が片側だけに、扇状についている。
図鑑ではこの花、前半は葯だけを伸ばし(雄性期)、後半には雌しべの柱頭が現れる(雌性期)らしい。この写真の花は雌性期だと思えるが、やはり自家受粉を忌避する仕組みだと考えられる。

ミゾカクシ、名の通り、溝を隠すくらい繁茂しておる。
山は勿論だけれど、田んぼや池などでの観察も重要だと、つくづく感じた。

田んぼには、こんな水草もいっぱい生育している。

この前の自然観察会で、ウリハダカエデは雌雄が替わる、性転換するんだと聴いた。下等な生物ならそんなこともあろうけれど、レッキとした木本の種子植物が性転換するとは???
やはり性転換するみたいだ。
ウリハダカエデは雌雄異株で、雄株には雄花、雌株には雌花がつく。
一方、雄花と雌花の両者をつける株もある。 --ここまではOK--
せいぜい90年ほどの寿命しかもたない人間が、数百年から数千年の寿命をもつ樹木を対象にする研究は至難だけれど、間違いなくこの木は性転換してるらしい。
個体の年齢が上がると雌化が起こり、個体がストレスを受ける(水不足や強過ぎる日光)と雄化が起こるという研究結果だ。
年齢が上がるということは葉が茂り、光合成が活発に行えるから、内部保留が殖えることになる。貯金が殖えれば実や種子の形成が可能となる。よって雌化。
それに対しストレスを受けた場合は逆で、光合成能力が衰えて果実を結ぶなど困難になる。よって雄化。
これって、テンナンショウ属の性転換と原理は同じではないのか?
言うたもん勝ちだ。