信号なしの十字路の交差点。
車が止まってくれるのを待っていた。
3方向からの車が止まってくれたので、横断歩道を歩き出した。
1台、すごいスピードで車が来た。
スピードを緩めることなく走り去っていった。
死ななくてよかった。
あぶないあぶない。
どうにか横断歩道を渡り切った。
動悸が始まり、動けなくなった。
強い恐怖を感じると、フラッシュバックが起きる。
死ぬかもしれないと感じた時の映像が鮮明に蘇る。
今度こそ死ぬかもしれない。
何もなければ平気なのに。
恐怖に立ち向かえない。
とんでもなくHPが低い。
職場のお局様、いわゆる女帝から突然言われた。
『藤井さんの仕事、全部私がするから。
何もしないでいいよ。
病気なんでしょ?』
病気への気遣いなのか。
辞めさせたいのか。
きっと後者だ。
女帝は煩わしいことが嫌い。
周りから気遣われている私のことが不満のようで、ちらほら嫌味も始まった。
上司も同僚もすごく優しい。
でも、女帝に意見できる人は1人もいない。
私のせいで、みんなに気まずい思いをさせてしまっている。
私のせいで迷惑をかけている。
申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
情けないほど打たれ弱い。
今日、何か良いことあったかな?
思いつかない。
見たい映画を見つけた。
やりたいことが1つ見つかった。
これが今日の良いことにしておこう。
