まだ動けない間は、朝から部屋でレントゲンを撮る。
技師さんが撮影装置を持って来る。
しばらくすると、医師と看護師がゾロゾロと部屋に入ってくる。
ドラマで見たことのある、大名行列だ。
1日のうちで一番緊張する、朝の儀式だ。
『マスクを付けてください』
突然入ってきて、強めに注意を受ける。
たくさんの大人に囲まれる。
優しく話しかけられるわけでもない。
微笑みかけられるわけでもない。
この時ばかりは、田部先生や、担当されたことがある看護師も別人のように、冷たい空気を纏っている。
偉い方への気遣いか、急いで雑にガウンを剥がされる。
そして、ストーマの状態や、ドレーンの刺さったところ、手術の傷痕を確認される。
ガーゼ交換が必要な時は、数名が残り、処置が終わり次第去っていく。
終始、緊張で顔は硬っていただろう。