術後1ヶ月が近付いていた頃。
人工肛門について、少しずつ理解してきていた。
永久的と一時的なストーマがある。
永久ならば、障碍者。
私は、穴を塞いだ大腸を、しばらく休ませたら、閉鎖する。
だから、障碍者には該当しない。
高額な装具や、サポートを受ける場合も、全て自己負担。
パウチの交換頻度に、個人差はあるが、肌が弱い私は月額3万円程度かかる。
医療費控除の申請ができるが、還付金は驚くほど少額だ。
夫から、お金の心配はしなくて良いと言われていたが、もやもやは晴れない。
看護師が、ストーマパウチカバーのカタログを見せてくれた。
たくさんの色や柄のカバーがある。
それを目にしても、モチベーションは上がらない。
オストメイト対応のトイレの検索方法を習った。
公共の施設以外にも、ショッピングセンターやコンビニなど、少しずつ増えてきているそうだ。
しかし、まだまだ少ない。
不自由な体では、生きづらい世の中なのだと、思い知った。
『そろそろ退院に向けて頑張っていきましょう』
と、田部先生。
まだ、ストーマケアも1人でできない。
食事量は増えず、体重は減り続け、体力はない。
帰宅したくないわけではない。
自信がない。
こんな状態で、世の中に放り出すなんて、無責任だと感じていた。
それでも、現実を受け入れなければ。
いつまでも甘えているわけにはいかない。