もともと頭痛持ちではないが、入院してから頭痛が続いていたので、念のために内科を受診させてもらえた。


『1人で大丈夫です』

耳鼻科受診の時と同様に、パジャマのまま外来へ行った。

MRI検査を受けて、診察の順番を待った。


番号が呼ばれて、診察室へ入った。

また女医だ。

一気に緊張した。


『歩いてみてください』

『片脚で立ってみてください』

ハンマーのような物で膝などを叩く。

その後、MRIの画像を見ながら問診が始まった。


大きな問題はないようだ。


『ストレスかな?

外科は先生も看護師も忙しそうにしてて、話かけにくいでしょ?』

先生が体ごとこちらを向いた。


何と答えて良いか悩み、目を逸らし、無言でパソコンのモニターを、じっと見つめてしまった。

『カルテには書かないから、心配しなくて大丈夫よ』

心を読まれたと思い、驚いた。

でも、なんとなく、この先生は大丈夫そうだと思った。


私『はい。

みなさん忙しそうですね。

話しかけるタイミングが難しいです』

先生『そうよね。

でも、気にせずに何でも言っていいのよ。

なかなか難しいけどね』


しばらく様子を見ることになった。

症状が続いたら、また来て良いと言ってくれた。


怖くない女医さんに、あまり出会ったことがなかったので、うれしかった。


外来受診前は、脱走が頭をよぎった。

今しかないと。

でも、先生に向き合ってもらえて、すっかり忘れていた。