入院中もストーマの困り事は起きる。


ストーマ周りのびらんや、パウチを貼り付けている皮膚のトラブルが不快なので、1日おきか2日おきには、ストーマケアをしたい。


しかし、入院中は看護師のスケジュール優先で、自分の希望するタイミングではケアできない。


『痒くて我慢できないので、交換したらダメですか?』

『3日おきなので、明日です』

『わかりました。

我慢します』


パウチの費用を払うのは、私。

交換するのも、私。

なぜダメなのか、理由もわからず、困った。


痒いから、掻く。

掻きすぎて、痛い。

とても不快だった。


【1人で、誰にも迷惑をかけずに交換します。

だから、交換させてください。

お願いします】

ナースコールを押すか迷いに迷った。

でも、できなかった。

めんどくさい患者だと思われたくない。

だから、指示には従った。


夜中も、ボリボリ、ストーマ周辺を掻きまくる。

痒い。

辛い。

痛い。

イライラ。


翌朝、その日担当の看護師が来た。

前回入院時、入浴介助で、イライラされたことを思い出した。

体が思うように動かせず、着替えに時間がかかっていたら、不機嫌そうに時計を見ていた。

怖くて、ドライヤーは遠慮した。

すごく悔しかったこと、今でも忘れられない。

その時ぶりの再会だった。


看護師にストーマケアのタイミングを聞いた。

『いつでも大丈夫です。

自分でできますよね?』


前日から待っていたのは、一体なんだったのか。

痒みと痛みに耐えたのは、無駄だったようだ。


この日も訪問者が多く、結局シャワーを浴びたのは、19時頃だった。


『こんばんは。

夜担当です。

お久しぶり』

と、笑顔で扉を開けたのは、顔見知りの看護師だった。

『パウチを貼る前に、ストーマを見せてね』


私『もう、変えちゃいました』

看護師『確認してほしいって、引き継がれてたけど、皮膚は大丈夫だった?』

私『そうだったんですね。

自分でケアしました。

もう大丈夫です』

看護師『わかった。

大丈夫ならよかった。』


しばらく談笑した。

『思ったより元気そうで安心した。

何かあったらすぐ呼んでね』

そう言って看護師は去った。

優しい看護師との再会がうれしかった。


痒みも治まり、ようやくゆっくりできた。