片道1時間半、夏の満員電車通勤は、とても過酷だった。

お腹に、生暖かい排泄物の入ったパウチをぶら下げている。


駅に着き、多機能トイレを利用した時のこと。

ストーマパウチの中身を捨て、急いで外へ出た。


トイレの前で待っていた、おじさんに睨まれた。

『は?向こう使え』

と、吐き捨てて、中へ入っていった。

病人に見えない私がトイレから出て来たから、怒ってしまったのだろうか。


ストーマだということは、見た目ではわからない。

仕方がないことだが、生きづらい世の中だ。


人に勧められて取得していた【ヘルプマーク】

恥ずかしながら、このマークの存在を知らなかった。

よく見たら、電車の優先席に小さく表示がある。


多機能トイレを使う時、マークを見える場所につけておけば、待っている人を不快にさせないかもしれない。


私なんかが、優先席に座ろうとは考えてもいないが、たまたま普通席に座れることもあるだろう。

そんな時、このマークをつけておけば、周りを気にしてドキドキしなくて済むかもしれない。


【ヘルプマーク】を自分で持ってみて、初めて周りを意識するようになった。

すると、時々見かけるようになった。

若い人や子供、様々だ。


1度だけ、マークを見て席を譲ってもらったことがある。

こんなに優しい人が世の中にはいるんだなと、感動した。


社会ではまだまだ浸透していないようなので、少しでも多くの人に知ってほしいと思う。

席を譲ったり、ちょっとした配慮のきっかけになると思うので、広く認知されることを願いたい。