術後10日目を過ぎたあたりに、ドレーンを抜かれた。


私『お腹の中の悪いものは、もう出てしまったのですか?

残っていたら、それはどこに行くんですか?

抜くのは心配です』

田部先生『もう抜いても良いと判断したので、抜くんです』


先生を困らせてしまった。

わかっていたが、抜かれることが怖かった。

もしまた、誰にも気付かれずに

お腹の中で何か大変なことが起たらと思うと、怖かった。

ドレーンが刺さっていることが、安心だった。


抜かれたら、シャワーも浴びれる。

少しずつ、寝返りも打てるようになる。

それでも、不安の方が勝っていた。


近い頃に、ストーマの抜糸もしてくれた。

皮膚を引っ張られている痛み。

硬い糸の先が皮膚にチクチクと触れる痛み。

不快なことから解放された。


あと残りの管は、点滴だけ。

体はだんだん身軽になっていく。


でも、心は追いつかない。

体は少しずつ治癒に向かっていたのに、不安で不安で仕方がなかった。