夜中でも部屋は、あかあかと電気をつけている。
気になって、ストーマパウチを触ったり、眺めたりすることが癖になっていた。
いつものように、寝たり起きたりを繰り返し、目が覚めてストーマを見た。
やばい。
何が起きているのか。
恐怖ですぐにナースコールを押した。
ストーマパウチが真っ赤。
赤いものを飲んだわけではない。
これは血だ。
衝撃だった。
怖い。
看護師が来て処置をしてくれた。
ストーマパウチは、面板と袋が別々になっている、二品系というタイプを使用していた。
袋を外し、皮膚を保護するパウダーをかけてくれた。
ストーマの大きさに合わせて、面板を切り抜いて、お腹に貼り付ける。
この切り抜いた穴が小さいと、擦れて出血することがあるそうだ。
袋の摩擦や、触った刺激でも出血の原因になる。
ストーマは血管が密集しており、出血しやすい。
しかし、痛みを感じない。
とてもデリケートだ。
心配でたまらない。
パウチの中に血が溜まっていたので、実際に血が止まっているかどうかは、わからなかった。
眠れないまま、朝になった。
7時頃、田部先生が来た。
『びっくりしましたよね。
出血は止まっています。
心配しなくて大丈夫ですよ』
ほっとした。
先生の穏やかな『大丈夫ですよ』のお陰で、スッと心が軽くなった。
前夜も遅い時間に顔を見に来てくれていたのに、また早朝から来てくれた。
お医者さんって、すごいな。
申し訳ない気持ちもあったが、ありがたかった。