お盆には、
お仏壇の前に盆棚を設置する。
両サイドには竹を立て、上部をヒモで繋ぎ、
等間隔にホオズキや野菜をつるすのだが、
今やそこまで本格的に飾る家は稀だ。
野菜や果物をのせるハスの葉は、
紙皿にハスの葉の絵が書いてある。
13日のお迎えから提灯に灯す火は、
ローソク型の電球だ。
もちろん盆棚にもそのローソク型の電球を灯す。
それでも、
牛と馬は飾るし、
盆花や生花も飾る。
しかし…
盆棚自体を設置しない家庭も増えているし、
神棚に備えるお榊も今や造花だ。
晦日と15日に交換するなんて、
そんな面倒なことはやらなくなっている。
そりゃあ生花よりも造花なら枯れなくてイイし、
交換しなくて済むなら楽だ。
本物の火なら油断すると消えてしまうし、
安全面を考えても電球の方がイイだろう。
その本質的なものはともかくとして、
伝統は守りつつも、
その様式は移り変わってきている。
もちろんそれは…
仏教的な行事だけではない。
車や電化製品にしても同様だ。
エコ製品が主流の現代なら、
ハイブリッドカーや省エネ家電のように
その役目は変わらなくても
時代に合わせてモデルチェンジを繰り返してきた。
これからも繰り返していく事だろう。
それにしても…
花はこのままで良いのか?
お墓やお仏壇に供える花は菊で良いのか?
花屋は同じものを用意していれば良いのか?
ボクは、時代の流れに付いていけてるか?