約2年ぶりの再演。
今回はアービター役が浦井くんからマテに代わり
前回はなかったウォルター(司会者)役に戸井さんが加入。


ポスター撮れなかったので梅芸サイトより拝借




戸井さんが加わったことで、東西冷戦という背景が明確になり
作品に厚みが生まれました。
前回はモロコフもウォルターもいなかったためかなりの説明不足で
アービターの歌でかろうじてチェスの位置づけが理解できる程度。
冷戦が終わってから20年以上にもなる昨今
いくらミュージカルファンの年齢層が高いといっても(毒)
本来の意味がわかんなかった人もいたのでは~?と思っていたので
今回のアレンジは大成功だったと思います。

戸井さんは、こんなに歌う戸井さんはいつぶりだろう?って感じ(笑)
やっと戸井さんを正しく使ってくれてる作品に遭遇。
このところ無駄遣いばっかりだったからね。


マテの日本語はかなり不明瞭で
冒頭の説明ソングは何言ってるか聞き取れない部分も。
ここは実はけっこう肝なのに。
なので今回、ウォルター役が増えて本当によかったかと。
マテの日本語はエリザのときはすんなり受け入れられたんだけど
今回はちょっとダメでした。(トートのときより下手だったよね~?)
あの扮装は、フレディやアナトリーとは一線を画す存在で
むしろチェスの精に近い位置づけを示している思われるので
いっそのこと他言語で歌っていただいてもよかったのでは?
なんて思ってしまいました(^_^;)。
アービターの歌には字幕をつけるの。
アンサンブルパートは何語で歌うのかという問題が発生するけど
他言語に日本語コーラスというのは案外普通に聴けるものだと
BWMLで確認済みなので無問題かと(無理やり・笑)


アッキーはちょっと幼い感じがあるものの
破天荒な天才役ってやっぱりハマる(笑)
今回は特に「Pity the child」が圧巻。
特に後半(サビ)の歌い上げ部分の突き刺さるような絶唱には
ゾクゾクしました。
本来はスヴェトラーナが歌う「Someone Else's Story」を
今回もやっぱりフレディが歌うんだけど
個人的には女声の方が合うというか女声で聴きたいと思いました。


安蘭さんは、初演時のように水のボトルを舞台上に置いて
喉を潤しながら歌うこともなく、前回より調子がよさそうでした。
前回とステージングも変わっていたので、負担も減ったのかしら?
ラスト近くの「自由?何のための自由?」みたいなせりふが
AIDAとダブったりもしたけど(^_^;)
今回、改めて彼女の歌はドラマティックだなと思いました。


今回、アナトリーのダメ男感が少し緩和された気がしました。
これはひとえにウォルターのおかげで
アナトリーも含め結局はみんな
国家により政治に利用されるだけのコマにしか過ぎなかったという
冷戦時代の人々の置かれた状況とその空しさが浮き彫りに。
ただ、それでもやっぱり、スヴェトラーナの存在をスルーして
亡命決めちゃうあたりは「え?」ってなる。
フローレンスに対しては思いやりがあるし自分に対しても正直だけ
スヴェトラーナに対してはなんだかね~~。
カズさんも前回に比べて声の伸びがよかったな。

観劇中目に入って気になったチェス盤シャツのギタリストさん。
カズさんのブログ に登場されてます。
チェス盤柄はシャツだけじゃなかった!(笑)


LIVちゃんスヴェトラーナは心地よい声なのに出番少なくて残念。
アンサンブル男性陣が相変わらず見ごたえ聴きごたえあり。
田村さんが踊るとつい「工場長が~」って思ってしまったり(笑)


前回の階段状になってるセットも好きだったけど
今回のセットはフラットなスペースが広くなり
チェスの精の大野くんの重力を感じさせないしなやかな動きが
より堪能できました。
チェス盤になぞらえた四角い枠を使っての表現がおもしろかった。


全編名曲だらけなので
観劇後もしばらく頭から離れずにぐるぐる回っていました。
音源化してほしかったな(>_<)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【STAFF】
作曲・作詞 ベニー・アンダーソン  ビョルン・ウルヴァース
原案・作詞 ティム・ライス
演出・訳詞 荻田浩一
音楽監督 島 健

【出演】
安蘭けい
石井一孝
中川晃教
マテ・カマラス
AKANE LIV
戸井勝海

池谷京子/角川裕明/田村雄一/ひのあらた/横関咲栄

大野幸人

12/12(木)~15(日)東京国際フォーラム ホールC
1幕65分(休憩20分)2幕55分


「二都物語」のチャールズ・ディケンズ作の
「クリスマス・キャロル」をもとにしたミュージカル。




子どもがたくさん出てくるクリスマスのミュージカルということで
なんとなく子ども向けの作品のような気がしていたし
子ども料金が設定されたりしてもいましたが
これは子どもには少し難しいのでは?
作品のメッセージをより深く感じるのは、むしろ大人だと思います。
わたしくらいの年齢以上の(いくつでしょう?)。
実際、お子ちゃまがグズってる声が聞こえてましたしね。


説教くさいと言えば説教くさいし
お涙ちょうだいに感じる場面もあって
「あ~、こういうの好きじゃないんだよな~」なんて思いながら
ホロリとしてしまったという。。。(^_^;)
ティム坊やを演じた憲史郎くん(清史郎ガブくんの弟くん)が
反則的に可愛いんだもの。
お歌もがんばって大きなお口で歌っていて、まさに天使の歌声。


現在の精霊の今井さんはかなりお久しぶり。
エリザ以来かな?
ローブの胸元からのぞく付け胸毛がお似合いすぎて
肩が震えて仕方ありませんでした。
もちろん、たっぷりとした歌声も堪能しましたが(笑)


過去の精霊の愛原実花ちゃんもラ・カージュ以来のお久しぶり。
わたしはこの過去の精霊のお話がこころに響きました。
みなこちゃんはティム坊やの母親も演じましたが
この母親もあたたかくて優しくて、とってもよかった。


ティム坊やの父親でスクルージのもとで事務員を務めるのが
武田真治くん扮するクラチット。
スクルージから理不尽な扱いを受けているにもかかわらず
謙虚で実直で感謝を忘れない。
武田くんがなんとも穏やかな空気を醸していて
クラチット家はとてもいい雰囲気でした。


スクルージの甥と若き日のスクルージを演じた万里生くん。
甥のハリーは明るくて調子のいいキャラで
トゥモロー・モーニングやエニシング・ゴーズを思い出させました。
こういう陽性の役がほんとにハマる彼だけど
観ながらふと、案外、詐欺師なんて似合うかもなんて思ったり。
いや、なんとなく。


若き日のスクルージの恋人とハリーの妻を演じた玲奈ちゃん。
万里生くんとの見た目のバランスもよくて可愛かった。
若き日のスクルージとの絡みがもうちょっとあったらよかったな。


なじみのあった曲は「Thank you very much」のみ。
スクルージの死を、借金から解放されると喜んで歌われる歌。
アンサンブルとしていろんな舞台で目にする石井雅登くんが大活躍。
移動する小さな棺の上で歌いながら回転したりするのはたいへんよね?
客席から手拍子が起きるような明るいナンバーだけど
よくよく考えてみれば、人の死を喜んでるなんてブラックもいいとこ(^_^;)
それだけスクルージが嫌われ者だってことなんだけど。


その嫌われ者の偏屈、強欲じぃさんは市村さん。
ケチでイケズで嫌われ者のはずなのに
どこかチャーミングなのは市村さんならでは。
冒頭の脱いだコートをかけるときの仕草からしてコミカルで
随所で笑いを誘っていました。
ちょっと滑舌があやしいところと
元々せりふなのか?ほんとは歌なのか?なところがあったものの
頑固な老人の愚かしさとかわいげをあんなふうに表現できる人は
ほかに思いつかないなぁ。
1幕最後にワイヤで吊られてたのにも、びっくりでした。
そこいらの還暦超えのオジサンとは違うわ~。


人生に遅すぎるということはない。
いつからでも、こころの持ちようでやり直す、生き直すことができる。
いまからでも間に合うよ。
そう語りかけてくれているような作品でした。
こういうメッセージで心洗われるのはむしろ大人かなと思うんだけ
ハッピーエンドでハートウォーミングで「ピー」な場面もないし
そういう意味では子ども向けとも言えるかも。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

チャールズ・ディケンズ原作『クリスマス・キャロル』より
脚本・作曲・作詞:レスリー・ブリカッス 

『オリバー・ツイスト』、『二都物語』、『大いなる遺産』など英国の文豪ディケンズの世界的代表作『クリスマス・キャロル』をベースにした心温まるミュージカル!

守銭奴のスクルージは町一番の嫌われ者。

クリスマス・イヴの日も、周囲に温かい言葉ひとつかけることもなく、ただ己の金銭欲を満たすためだけに生きている。ところがその晩、ひとりぼっちで過ごし ていたスクルージの前にかつてのビジネス・パートナーだったマーレーの亡霊が現れ、これから自分の過去・現在・未来を巡る旅へと次々に連れ出されるだろう と言う。貧しくて孤独だった過去、富と引き換えに人との絆を失った現在、そして想像を絶する未来の自分に愕然としたスクルージは、やがてクリスマスの本当 の意味に気づく・・・。

(KAATサイトより)

エベネザー・スクルージ 市村正親
ボブ・クラチット 武田真治
イザベル/ヘレン 笹本玲奈
ハリー/若き日のスクルージ 田代万里生
ジェイコブ・マーレイ 安崎求
過去のクリスマスの精霊 愛原実花
フェジウィッグ夫人 今陽子
現在のクリスマスの精霊 今井清隆 

阿部 裕/青山航士/石井雅登/乾 あきお/高橋広司/中西勝之/
安福 毅
秋園美緒/小島亜莉沙/田中利花/七瀬りりこ/三木麻衣子
森 加織/横岡沙季

~子役~
飯田汐音/伊草心南/加藤憲史郎(※Wキャスト)/北村沙羅/
設楽銀河/清水 錬/古家茂晴(※Wキャスト)/松本拓海

スタッフ
演出:井上尊晶
訳詞:岩谷時子
音楽監督:鎮守めぐみ
音楽監督補:前嶋康明
振付:前田清実
美術:横田あつみ
照明:塚本 悟
音響:山本浩一
衣裳:Sue Willmington
衣裳コーディネート:沼田和子
ヘアメイク:佐藤裕子
演出助手:西 祐子
舞台監督:中村貴彦
技術監督:小林清隆
いつの話だよ!って感じですが(^_^;)
下書きに保存してあったものです。


年末公演の劇場にはツリーがディスプレイされてました☆
来年は100周年なので、「100」のオーナメント(?)も。




ポスター撮り忘れたので公式サイトより拝借


風共を観るのは88周年(2002年)の轟さん主演公演以来。
花組と雪組との合同公演でスカーレットは朝海さんと瀬奈さん。
瀬奈さんが制作発表で「女役をするにあたって不安なことは?」
と聞かれ「肩幅が。。。」と答えていたのが記憶に残っているけど
いまや二人ともれっきとした女優さんですからねー。


このときはフィナーレのない特別仕立ての公演だったので
風共のフィナーレを観るのは2001年の星組全ツ以来。
久々に観たフィナーレナンバーはやっぱりかっこいいわー。
風共の何が好きって、やっぱりこのフィナーレナンバーなんです。
タキシード・ジャンクションにセントルイス・ブルース、ナイト&デイ。
色気とお洒落な小気味よさとを兼ね備えていて
喜多先生の振り付けは、ダンスが上手な人が踊ると
ほんとうにかっこよくなる振付だと思います。
今回は特にセントルイス・ブルースにシビれましたー。
わたしが観たのはセンターがまぁくんのとき。
正直、これってこんなにかっこいいナンバーだったっけ?って感じ(笑)
何せわたしの記憶にしみついているのは01年星バージョンだから(毒)
まぁくんの長い手足の動きが余裕綽々でしなやかで軽やかで
それはもうかっこよかったです(≧▽≦)
花にのころは、あまり理由もないのに苦手な生徒の一人だったんだけど
目からうろこでした。
かっこいいじゃ~ん(≧▽≦)


まぁくんはお芝居ではアシュレを演じていましたが
貴公子然としていて、浮世離れしていて
現実を直視できずに過去の思い出に生きているということが
とても腑に落ちるアシュレ。
実咲凜音ちゃんのメラニーもやわらかさがあってよかった。
歌うまさんだったと記憶してるけど、メラニーは歌がなくて残念。


発表になった時はネタかと思ったベルのきたろう(緒月遠麻)。
きっぷがよくて心根は優しくて、寂しさや空しさを抱えているベルを
凛々しく表現していて芝居はよかった。けど。。。
いかんせん、見た目と歌がヤバすぎた(^_^;)
バトラーは女を見た目で判断するようなケチな男じゃないよ的な
アピールが図らずもできていたかも(笑←失礼だな)


スカーレットはカイちゃ(七海ひろき)。
幕開きの歌で椅子からすべり落ちそうになりました。
あそこまで、男役声のままでやると思ってなかったので。
日生のときもコムちゃんなんか低い声を笑いにしてたし
男役声でやるのはアリなんだろうけどね。
でもお芝居は好きでした。
幼くて、わがままで、猪突猛進だけど、とても自分に正直。
ラスト、出ていくバトラーにすがりつくところなんて
まるで駄々っ子のようで
スカーレットのある種の「純粋さ」が感じられました。


バトラーの凰稀かなめちゃん。
見た目も含めてバトラーを演じるにはかっこよすぎました。
もっと男くささが欲しかった。
わたしの大好きなせりふ「金貨で150ドル」(←それなのか)
も普通にスマートであっさりしてました。
もっとこってりとした嫌らしさがほしかったなぁ。
そもそもバトラーってかなめちゃんの持ち味とは違う役だものね。
声質的にもシブい大人の男はハードルが高い気がしますが
「かなめちゃんのバトラー」としては完成されていたようにも思います。


この公演で退団のともちん(悠未ひろ)はこの日はルネ。
役替わりでアシュレとルネの2役をやるんだけど
どちらもともちんの持ち味を存分に生かせる役ではないのが残念。
ただ、出番の少ないルネでもさすがの存在感を示していて
「??」って感じの歌が多かった中でいい声を聴かせてくれました。

それにしても、ともちんのバトラー観たかったな~(←無理だけどさ)

なにはともあれ、卒業おめでとう!

大劇場でやれば大劇場なりの華やかさがありましたが
全ツでぜんぜんOKだなと思ったのが正直なところ。
役も少ないし。
アシュレのお店でご当地名産を出すお笑いコーナー(違)がないのが
ちょっと物足りなかったりも(そこ?)
上手と下手に分かれた馬車は日生でも見たような気がするけど
かなり斬新で、これもありか~って感心しました(笑)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
原作 マーガレット・ミッチェル
脚本・演出 植田 紳爾
演出 谷 正純

【解 説】
 今なお世界中で多くの人に愛されているベストセラー小説であり、映画版の大ヒットでも有名な名作「風と共に去りぬ」を、宝塚歌劇がミュージカル化したのが1977年。南北戦争を舞台に繰り広げられるドラマティックでスケールの大きい舞台は好評を頂き、以来、これまでに幾度も再演を重ねてきました。公演回数1216回、観客動員数272万人を誇る宝塚歌劇の代表作の一つです。この大作が、99周年の記念すべき年に甦ります。
(公式サイトより)

【配役】
レット・バトラー 凰稀 かなめ
スカーレット・オハラ 七海 ひろき
アシュレ・ウィルクス 朝夏 まなと
メラニー・ハミルトン 実咲 凜音
マミー 汝鳥 伶
ミード博士 寿 つかさ
ミード夫人 鈴奈 沙也
ピティパット 美風 舞良
メリーウェザー夫人 大海 亜呼
ベル・ワットリング 緒月 遠麻
ジョージ 蓮水 ゆうや
スカーレットII 怜美うらら
令嬢 愛花 ちさき
ルネ 悠未 ひろ
リンダ 花音 舞
エルシング夫人 風羽 玲亜
司会者 天風 いぶき
令嬢 花里 まな
ワイティング夫人 天玲 美音
スタンレー 澄輝 さやと
プリシー 綾瀬 あきな
ファニー すみれ乃 麗
ウィリー 凛城 きら
ピーター 松風 輝
チャーリー 愛月 ひかる
フィル 星吹 彩翔
夫人 瀬音 リサ
令嬢 愛白 もあ
青年 蒼羽 りく
マリリン 結乃 かなり
北部の淑女 夢涼 りあん
青年 風馬 翔  
青年 美月 悠
北部の紳士 星月 梨旺 
北部の紳士 春瀬 央季 
ベティ 咲花 莉帆 
青年 桜木 みなと 
夫人 彩花 まり
令嬢 真みや 涼子 
メイベル 純矢 ちとせ
青年 和希 そら  
令嬢 瀬戸花 まり
令嬢 花乃 まりあ

東京宝塚劇場
2013年11月22日(金)~12月23日(月)