長大な物語のあらすじを追うだけでもたいへんななか
無駄に時間が割かれる場面がある一方で物足りない部分も。
原作そのものではなくアレンジを加えてるのだから
アルベールとヴァランティーヌのくだりは割愛してもよかった。
ヴァランティーヌ、歌要らないよね。
歌ウマに歌がないのに。わけわからん。
自分とメルセデスを重ねた結果、アルベールを助けるのだとはいえ
そのあたりのこころの動きもサラリと流れてしまっているし
ローマの場面が華やかで視覚的に楽しいというわけでもなく
物語の展開に必要不可欠な場面とは思えず。
そんなところに時間を費やすものだから
肝心の復讐譚の部分がどうもあっさり。
復讐の物語というよりも、愛の物語にしたかったのかもだけど
どっちつかずの中途半端。
せっかく濃厚な悪役がそろっているのに
3人ひとまとめにさくっと片付けられてしまい
食い足りない感が残りました。

ラスト近くの大立ち回りからの大団円では
同じワイルドホーン作曲のスカピンを思い出したのだけど
あれはものすごく緊張感もあって盛り上がったのに
今回はメリハリもなくて尻つぼみ。
モンデゴが都合よく扉の向こうに倒れるのには噴いてしいました。
舞台ではよくあることなんだけど、なんかおかしくて。


とかさんざん文句言ってるけど、この作品嫌いじゃありません。
物語の薄さを楽曲がしっかり補っている部分もありますし
さくさく事が片付いていくのも、テンポがいいといえばいい(笑)

四季退団後のミュージカルでわたしが観たもののなかでは
いちばん石丸さんに合っていると思いました。
特に1幕はすごく合ってると思います。
牢獄での村井神父さまとのやりとりが好きだったりしたのは
たぶん少数派だと思いますが(笑)


本格的に舞台に戻ってきたお花さま。
ほんと、もったいなかったね、裏方(笑)やってた数年間が。
宝塚退団してすぐに舞台に立っていたら、もっと活躍できただろうに。
とはいえ、スタイルの良さとドレスさばきの美しさたるや。
次のシシィに絶対来ると思うなぁ。
というか、来てほしいです。
歌は声量ある面々と並ぶとかな~り弱々しいけど
音は外れてないし、何より、声が変に高い娘役声じゃないのがいい。


サカケンはほんと、顔芸がすごくて、あれは笑うとこですよね?
成金ダングラールの指輪がギランギランしててステキだったんだけど
左手の小指だけはめてなくて、妙に気になってしまいました(笑)
禅ちゃん、ねっと~りやってたけど、やり足りないのでは?
復讐の場面も3人一括で描かれちゃうし
この二人、ほんと濃すぎるくらいに濃ゆいので
それぞれにたっぷり痛めつけていただきたかった。


岸さんのジャコボは岸さんに合っていたけど
ま~ったく歌わないなんて、激しくもったいない。
岡本健一氏のモンデゴと配役が逆でもよかったのでは?
モンデゴの卑屈な芝居はとってもよかったんだけど
声量たっぷりのサカケンとセットだと歌の弱さが気になってしまって。
でも、岡健氏は元海賊って感じでもないかなぁ。


女海賊のハマメグ。
マッドハッターを彷彿とさせる姉御系の役。
歌もビジュアルもかっこよくてハマり役だけど、こちらも歌少なめ。
エドモンのこと好きな設定っぽいから
そういうソロを一曲もうけていただきたかったよ。
ワイルド・ホーン、ハマメグお気に入りだし
ハマメグ用に新曲追加なんてお手のものだと思うんだが。

それはそうと、海賊の場面、もっと盛り上がる作りにできたよね。
あの場面の背景の海を見ながら
映像が効果的に使えてないな~なんて思ったりしました。


この作品が2013年の観劇納め。
劇場入り口には角松が飾られてました。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【STTAF】
原作 アレクサンドル・デュマ
脚本・歌詞 ジャック・マーフィ
音楽 フランク・ワイルドホーン
演出 山田和也

翻訳・訳詞 竜真知子
音楽監督 八幡茂
ステージング 田井中智子
美術 二村周作
照明 服部基 
衣裳 前田文子

【CAST】
エドモン・ダンテス/モンテクリスト 石丸幹二
メルセデス 花總まり
モンデゴ 岡本健一
ヴィルフォール 石川禅
ダングラール 坂元健児
女海賊ルイザ 濱田めぐみ(彩吹真央)
ファリア神父 村井國夫  

船主モレル 林アキラ
ジャコポ 岸祐二

アルベール 大川勇
ヴァランティーヌ ジェイミー夏樹

安部誠司/奥山寛/さけもとあきら/武内 耕/谷口浩久/ 寺元健一郎/中山 昇/山名孝幸/横沢健司
家塚敦子/石原絵理/岩﨑亜希子/大月さゆ/樺島麻美/鈴木結加里

2013年12月7日(土)~29日(日)
1幕80分(休憩25分)2幕60分


この手のコンサートは食傷気味なのですが今回は特別です。
あの「RENT」のアダム・パスカルの出演ですから。
アダムといえば「RENT」のロジャー。
もちろん「AIDA」や「CHESS」など、音源化、映像化されていて
何度も観たり聴いたりしてるけれど、やっぱりロジャーよね。








オペラシティのクリスマスツリー


赤坂での来日「RENT」以来の生アダムでしたが
いや~、かっこよかったわ。
翌年だったかにあったアンソニーとのライブも行くべきだったわ。
ちょっと遠くを観るような瞳とか、ちょっとしたリズムの取り方とか。
トークでもとってもフレンドリーで
司会の立花さんの言葉に「はい」と日本語で相づちをうつのがツボ。
アダム曰く「『ハイ』は簡単なことばだからね」。
日本が大好きで、自分のリビングルームの次に好きなのだとか。
でも生のお魚には苦手なものもあったらしい(笑)。
アダムの人となりはこれまで知らなかったけど
とってもチャーミングな人柄がにじみ出ていて
ますますファンになってしまいました。


ではセットリストに沿って感想を。
【ACT1】
●「Seasons of Love」(RENT)
デイキャスト以外の全員登場。
アダムは女声パートをファルセットで。
こう来るか~って感じのオープニング。
●Every Story is a Love Story(AIDA)
シルビア
●勝利ほほえむ(AIDA)
藤岡正明
●Elaborate Lives(AIDA)
アダム&シルビア
わたし的に濱田さんのAIDAは強く印象に残ってるので
つい濱田さんで聴きたかったなーなんて思ってしまったのだけど
濱田さんじゃアンチョコ譜面台が要るもんね(おい)
アダムとシルビアはとってもいい雰囲気で
コンサートというよりも作品の一部を見せてくれた感じでした。
●My Strongest Suit(AIDA)
木村花代
●Written In The Stars(AIDA)
アダム&シルビア
●Someone Like You(ジキル&ハイド)
木村花代
●Lost In The Darkness~Alive~This Is The Moment(ジキル&ハイド)
ヤン・ジュンモ
これ、すばらしかった!
ヤン・ジュンモさん、初めて拝見しましたが、ドラマティックで情熱的で
ただ声が出るとか歌がうまいというのとは違う魅力があるなと。
●Ich bin Musik(モーツァルト!)
泉見洋平(22日)
●She Loves To Hear The Music(THE BOY FROM OZ)
紫吹淳(22日)
美脚でしたわ!
数年前に青劇で演じたときと変わらぬスタイルなのでは?
製作発表で「なぜ自分が呼ばれたのか?」
「サンタの扮装でもしようかと…」みたいな発言をしていましたが、
それに近い、有言実行具合(笑)
スタイル維持の秘訣を聞かれ「ファンが厳しくて~」と。
厳しいリクエストでも応えようとする姿勢を示してくれるのは
ファン冥利につきるだろうなと(遠い目)
●DrauBen ist ~Fur Sarah (ダンス・オブ・ヴァンパイア)
泉見洋平(22日)
●I Think I Can Play This Part(グッバイ・ガール)
石井一孝(23日)
●SUNSET BOULEVARD(サンセット大通り)
安蘭けい(23日)
●So In Love(キス・ミー・ケイト)
石井一孝(23日)
これ、吹いちゃいました。
セクスィに歌われるとどうもむずがゆい感じがしちゃうんですが
ラストに落ち(だよね?)をつけるあたりがカズさんらしくて。
●Stars(レ・ミゼラブル)
岡田浩暉
ジャベールは直立不動なイメージなんだけど、
岡田さんはいつもの踏ん張りポーズで(笑)
●Empty Chairs At Empty Table(レ・ミゼラブル)
野島直人
マリウス役者がそろうなかで歌うのは緊張したそうだけど
今回はうまい方ののじでした(失礼な!)
●Bring Him Home(レ・ミゼラブル)
ヤン・ジュンモ
この歌の歌詞は英語の方が染みるなぁと改めて。
●Any Dream Will Do(ヨセフと不思議なテクニカラーのドリームコート)
岡田浩暉
ちょうど来日公演中に震災が起きて
以降の数公演が中止になったのを思い出しました。
この曲はやっぱり子どもと一緒のほうが雰囲気出ますね。

【ACT2】
●All That Jazz (CHICAGO)
シルビア・グラブ
こういう曲、ほんとかっこいいです。
●New York New York (ニューヨーク・ニューヨーク)
藤岡正明
別名「Machida・Machida」(え?)
●All I Care About Is Love (CHICAGO)
アダム・パスカル
わたし的なアダムのイメージはどちらかというと「陰」だったんだけど
本来は「陽」の人なのかな~と思わせる歌でした。
●The Shadows Grow Longer (エリザベート)
ヤン・ジュンモ / 野島直人
トートが上のパートを歌うバージョンをハングルで。
●Kiss of The Spider Woman (蜘蛛女のキス)
泉見洋平
キラッキラ&こってり歌い上げ~。
この日のために衣装新調したのだそうです。ブラボー!!
●I Miss the Mountains (ネクスト・トゥ・ノーマル)
安蘭けい(23日)
●You & I (CHESS)
石井一孝 / 安蘭けい(23日)
前日まで公演をしていた作品なので息もぴったり。
この二人は声質が合うなと思いました。
●Think Of Me (オペラ座の怪人)
木村花代
●The Phantom Of The Opera (オペラ座の怪人)
ヤン・ジュンモ / 木村花代
日本語じゃなくてもよかったのに。
というか英語がよかったな。
母語じゃないから仕方ないけど「歌え!」が弱いのが残念で。
●Another Day (RENT)
アダム・パスカル / シルビア・グラブ
待ってましたです。
シルビア姐さん大活躍ですが、ちょっと若づくりだったような?(笑)
アダムは衣装もシャツとパンツにペンダントがロジャー風味。
表情がたまらなくて、歌声だけじゃなくてすべてにしびれました。
●What You Own (RENT)
藤岡正明 / 野島直人
のじのリズム感、どこ行った?(失礼な!2)
●Your Eyes (RENT)
岡田浩暉
●One Song Glory (RENT)
アダム・パスカル
また生で聴けるなんて感無量。
アダムとアンソニーでまた来日してほしいけど、無理かしら。
40代が20代を演じるってこと、日本ではあるよね。
●Beethoven symphony No.9 "フィナーレ"
ヤン・ジュンモ
まさかの第九。本格的に声楽を学んだというだけある豊かな響き。
♪Joyful, Joyful "天使にラブソングを2"
全員
子ども要らんなーと思ったんですが(基本、子役嫌いなので)
アダムが優しい表情をしていたので、まぁいいかと(笑)
連続バク転の女の子がすごかった。
アダムの軽くリズムを刻むノリが、それはもうかっこよくって
こころの中でひたすらキャーキャー言ってました。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【STAFF】
演出・振付 本間憲一
音楽監督 宮崎誠

【CAST】
アダム・パスカル
ヤン・ジュンモ

泉見洋平(22日) 
紫吹淳(22日)
石井一孝(23日)
安蘭けい(23日)

岡田浩暉
木村花代
シルビア・グラブ
野島直人
藤岡正明

秋山千夏/石瀬みづほ/首藤萌美/伯鞘麗名
大木智貴/小林遼介/小南竜平/遠山裕介

2013年12月22日(日)~23日(月・祝)

福井さんのレミ後初の舞台というだけで観に行きました。
ゆえに予備知識はほぼゼロ。
劇場でパンフを見ながらおしゃべりをしていて
原作が小説であることを知り
数年前に盗難に遭ったチェロのニュースと結びつきました。
盗難に遭い捜しているので情報を求む、というニュースを読んだきりで
その後どうなったのか知りませんでしたが
調べたら、わりとすぐに見つかって、作者の手元に戻ったそうで何より。
あのチェロが、このチェロか~、などと思いながら観たのでした。






登場人物がわかりやすいほどにデフォルメされたステレオタイプで
共感できるとは言い難いぽかーんな展開だったりもしましたが
飽きることなく楽しめました。
本物の音楽学校の学生さんが舞台上で演奏をしますが
役者と、その役が担当する楽器を演奏する学生さんが
常に同時に舞台上に登場し、はけていくのがおもしろかったです。

福井さんはバルジャベの時にはほとんど感じなかったけど
せりふを聞くと「四季の人だなぁ」と思いました。
舌が長いか短いか?
現在のサトルがいま何をしているのかがはっきり描かれていないので
どういう感慨を持って過去を振り返っているのか
読み取れずにもやもやしました。
ただ感傷に浸ってるだけ?

若き日のサトルのいっくんは
うふふあははな一人でくるくる回るシーンは恥ずかしすぎて
何かの罰ゲームかと思いましたが
痩せた体形に制服のブレザーが激しく似合っていて
年齢を超えて余裕で高校生でした。

平方くんが演じた慧は、サトルが好きだったのよね?
BL臭が薄すぎて、わかりにくいよ!

ちょっとした理由があって注目していた入野くん。
初めて観たけど、わかりやすく軽薄で嫌みな先輩でよかった!


この日はなんとStarSくんたちのアフタートークつきでした。
相変わらず芳雄氏の切れ味鋭い突っ込みと自虐が冴え
良いこと言おうとして常にはずす浦井くんの天然ぶりが光ってました。
たしかに芳雄氏と浦井くんは制服着ても高校生には…(以下自粛)。
芳雄氏に「これ、デートだよ」はまったくもって似合わない(きっぱり)。
これが30歳の壁ってやつかしらね?(笑)
自分たちを呼んでおいて15分時間設定はないだろうと芳雄氏。
ほんと、3時間くらいで「トーク」ライブをしてほしいわ。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【STAFF】
原作 藤谷治(ポプラ社刊「船に乗れ!」より)
脚本 鈴木哲也
脚本・演出・作詞 菅野こうめい
音楽監督 宮川彬良
指揮・編曲 西村友

【キャスト】
山崎育三郎 福井晶一
小川真奈/平方元基/谷口ゆうな(増田有華)/松岡卓弥/加藤雅美/
入野自由(石井一彰)/輝馬/前山剛久/木内健人/西岡優妃/吉田萌美
金沢映子/加藤虎ノ介
田中麗奈/木の実ナナ/小野武彦

東邦音楽大学管弦楽団

公演期間
2013/12/13(金)~12/21(土)