6月22日の誕生花と花言葉は、忍冬[吸葛(スイカズラ)](愛の絆)、セントポーリア[アフリカ菫](小さな愛)カンゾウ)等々があります。今回は、がまずみを取り上げます。花言葉は、「愛は死より強し・結合・私を見て」です。

ガマズミは、スイカズラ科ガマズミ属の植物です。北海道から九州、さらに朝鮮、中国、さらに南アメリカに分布し、約150種があるそうです。花は初夏頃から多数集まって開き、特有の臭いを出し、多くの虫を集めます。果実は球形、酸っぱいが食べられます。果実は赤く熟した後、最終的に晩秋の頃に表面に白っぽい粉をふきます。焼酎に漬けて果実酒にも利用されます。枝は丈夫で折れにくいため道具類の柄(え)として利用されています。名はこれに由来するとされ、 ガマは鎌(かま)で、ズミは酸っぱい実の意味であるとされていますが、方言によって地域での呼び名が約四百種類あるそうです。花や実が美しく、サンゴジュ、ゴモジュ、ヤブデマリ、カンボク、ムシカリなど観賞用に植えるも のや果実が食べられるものが多い植物です。また、樹皮を鎮静剤とし、葉を茶とする地方があります。
カマツカは古い言葉であるようで「枕草子」にも
また、わざと取り立てて、人めかすべくもあらぬさまなれど、かまつかの花、らうたげなり。名ぞうたてあなる。雁の来る花とぞ、文字には書きたる。[第64段]
[また、わざわざ取り上げて一人前にあつかってやるほどのこともない、つまらぬ物ながら、かまつかの花が可憐だ。名前がどうもぞっとしないようだが。しかし、雁の来る花と、漢字ではしゃれた名がついている。] 
[ 石田穣二訳注「新版枕草子」から ]
「牧野富太郎選集」第2巻(東京美術、1970)に『万葉集スガノミの新考』と題する一文があり。「万葉集」に詠われたス ガノネは、正しくはスガノミで、これはガマズミのことだと解釈されています。