こんにちは、タロット占い師・守田のり子です。

一昨日、ダーリンと一緒に、
京都万華鏡ミュージアムに行ってきました。


入江富美子監督のドキュメンタリー映画
「天から見れば」に出演されている、
画家の南正文(みなみまさのり)さんの
個展が開催されていたからです。


南正文

(画像は、南さんのHPより転載)



南さんには両腕がありません。
小学校3年生の時に、事故に巻き揉まれ
腕を切断してしまったためです。

南さんは、その事故で両腕を失って以来、
惨めで情けなく寂しい思いで
毎日を過ごされたといいます。
事故の原因を作った、
両親や兄弟を恨みに思ったともいいます。

しかし、同じく両腕のない大石順教尼に
弟子入りしてから、
人生観を大きく変えて行かれました。

映画の中で見た、現在の南さんは、
いつも素敵な笑顔で微笑んでおられました。


個展会場にはビデオが流れていました。
今年で61歳になられた南さんの、
半生を振り返る映像でした。

こんな自分じゃ結婚なんて無理だろう。。。
と考えていたという南さん。
でも、22歳で結婚され、
子供さんにもお孫さんにも恵まれています。

40代で奥様を癌で亡くされた後も、
素敵なパートナーと巡り会い再婚され、
今とても幸せそう。

病気や障害は、“結婚出来ない言い訳”には
ならないなと感じました。



南さんのビデオ映像の中に、
大石順教先生の言葉が流れていました。

「心まで障害者になってはいけないよ。」
「“できない” と “しない” は、違うんだよ。」
「禍福一如。 
心の持ち方ひとつで、
幸せになったり不幸になったり、するんだよ。」


禍福一如。

私のブログタイトルに使わせて頂いているこの言葉は、
実は、大石順教尼のものなのです。

このブログタイトルに決めた経緯は、コチラ↓
「ブログタイトル決まりました」

ちょうど1年前のこの頃は、
私自身が、もの凄く試行錯誤してい時期です




順教尼は、17歳の時、
発狂した養父に両腕を切り落とされました。
その時、日本舞踊の師匠だった順教尼は、
踊り手としての将来を失ってしまいました。
その代わりに、口で字や絵を描く術を身に付け、
ドイツのミュンヘンで個展をされるほどになりました。

そして、画家として、尼僧として、
多くの障害者のために生きる人生へと
舵を切られたのです。

「生まれ変わっても、また手のない私でありたい。」
晩年、順教尼はこうおっしゃったそうです。

その言葉は意地や強がりではなく、
手のない自分だったからこそ、
こんなに多くの方に慕われ
後世の人たちにも影響を及ぼす人生を送れた、
ということを、心から喜んでの言葉でしょう。


そしてまた、南さんも同じ思いを
受け継いでおられるのを感じました。

南さんの絵に囲まれ、半生を振り返る映像を見ながら
また涙が止まらなくなった私。
ヤバかったです。


絵の前から離れようとしないダーリンと共に、
決して広くはない個展会場で、
2時間近くもゆっくりしてしまった私たち。

優しく、力強い絵に囲まれて、
とても気持ちの良い時間・空間でした。



南さんの個展は今週末まで。
お時間のある方は、是非お立ち寄り下さい。


日時: 2012年12月9日(日)まで

午前10時~午後5時30分

場所: 『京都万華鏡ミュージアム 姉小路館ギャラリー』
京都市中京区姉小路通東洞院東入曇華院前町706-3
TEL/FAX 075-254-7902

入場: 無料


行かれた方は、絵だけでなく、
是非、ビデオも最後まで見て下さいね




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