こんにちは、タロット占い師・守田のり子です。


一昨日のブログにも書きましたが、
お花の生徒さん・Kちゃんの
結婚式にお呼ばれし、行ってきました。

ブーケも作らせて頂きました↓

ピンク胡蝶蘭ブーケ




その結婚式で、私が今、取り組んでいるテーマ
「おひとりさま」にぴったりの話が聞けました。


そのお話の前に、
Kちゃんについて少しご紹介しておきます。

Kちゃんと私とは、ある花屋さんで知り合いました。

Kちゃんがその花屋さんに入社して来た時の印象は、
見るからに“育ちのいいお嬢さん”という感じで、
花屋で重労働をするような
タイプには見えませんでした。

花屋の仕事って、見た目は綺麗で華やかですが、
綺麗なのは商品である“花”だけです。

実際の仕事は、早朝からの仕入れ、
冬は凍えそうな中での水揚げ、
重たい鉢物や機材の運搬、配達。
花が傷まないように、毎日の茎の切り戻しと水替え。
立ちっぱなしの接客。

休みも少なく、徹夜もざら。
早朝から深夜までの仕事に関わらず、
お給料は凄く安い。。。


どのお仕事でもそうでしょうが、花屋の仕事にも、
外見からは分からない厳しさがあります。


そんな大変な仕事の中で、Kちゃんは、
私のフラワーデザイン教室に
お花を習いに来てくれていたのです。

最初は小さなアレンジひとつ
作れなかったKちゃんですが、
ホンマに良く頑張って、
めきめき腕を上げていきました。

最初は、花屋のアルバイトとして
働いていたKちゃんですが、
徐々に仕事の腕を上げていき、
やがてその頑張りを認められ正社員となり、
その後、店長にまでなりました



お花業界で働く、そんなKちゃんを見ていて、
私には、長年、Kちゃんに対して、
疑問に思っていたことがありました。

それは、
“どう見ても『お嬢さん』であるKちゃんが、
何故、実家のある新潟から、
遠く離れた大阪で一人暮らしをしながら、
こんな過酷な仕事をしているのか?”
という事でした。

でも、あえて本人に聞くことはしませんでした。



そして今回、披露宴の最後、花嫁から両親に宛てた
手紙の朗読の中に、その答えがありました。
その話を聞いて、私はとても驚いたのです。

ご本人の承諾を得て、その内容を書かせて頂きます。


Kちゃんは、大学まで受験なしで自動的に進学できる、
私立高校に通っていました。
Kちゃん自身は、当然、そのまま大学に進学し、
卒業後は地元で仕事をするつもりだったそうです。

しかし、高校3年の時、お父さんにこう言われたそうです。

「18歳になったら、家から出て、
出来るだけ遠い所で一人暮らしをしなさい。」と。




手紙の朗読の中でその話を聞いた時、
私はとても驚きました。

あの優しそうなお父さんが、そんな事を言ったんだ。。。
私はてっきり、Kちゃんが、親の反対を押し切って、
関西の大学に進学したのだとばかり思っていましたから。


その時、Kちゃんは、お父さんに
「地元から離れたくない」と言って、
実家に居させてもらえるように、泣いて頼んだそうです。

でも、お父さんは許してくれなかった。
「東京だったら、新幹線1本ですぐに新潟まで帰って来られる。
だから、すぐには帰って来れない関西に行きなさい。」
と言われたそうです。

その時は、すごく悲しかったというKちゃん。

でも、しぶしぶ関西に来ると、すぐに友達もでき、
徐々に一人暮らしにも慣れていったそうです。

そんな彼女も、今や、1人暮らし歴16年。
つまり、“おひとりさま歴”16年の後の
結婚だった訳です。

Kちゃんはその間、一人で自炊し、お弁当も作り、
花屋での少ないお給料をやりくりしながら
仕事を続け、店長として
重要な仕事を任されるまでになったのです。

そして、Kちゃんは素敵なパートナーを見つけ、
美しい花嫁さんになりました


手紙を読むKちゃんと、隣でKちゃんを支える新朗は、
きっと幸せになるに違いないと思わせてくれる
素晴らしいパートナーでした



いや~、素敵なお話を聞かせてもらいました。

お父さんが無理やり実家から出してくれたおかげで、
Kちゃんは自立せざるを得なくなり、
ここ関西で、ご主人となる彼と知り合う事が出来ました。

もしお父さんがそうしていなければ、
Kちゃんは、未だに新潟の実家で暮らし、
一人の大人として
自立出来ていなかったかも知れません。


Kちゃんのお父さんは、魚の釣り方を
教えはしなかったかも知れないけれど、
「1人で魚を釣ってこい
」と言って、
家から娘を放り出したのです。

頭では分かっていても、
なかなか出来る事じゃないでしょう。
きっと、Kちゃん本人より、
可愛い18歳の娘を家から出すお父さん自身が、
一番辛かったんじゃないでしょうか。

こんなに娘想いの父親は、めったに居ないと思います。



さて、結婚式の翌日。
Kちゃんは、ブーケのお礼の電話を
かけてきて下さいました。

そして、ブーケのお礼の後に出た言葉。

それは、
「先生、あのブーケはどうやって作ってるんですかね

均等に美しくワイヤが巻かれたいたのですが、
あのベアグラスは市販のものですか

それとも先生が巻いたんですか

今度、作り方を教えてもらえますかね


等々、矢継ぎ早の質問でした。

いやはや、今やあなたも、立派な
“花のプロフェッショナル”ですわ(*^^)v



Kちゃんのように、
自立した後になって初めて、
やりがいのある仕事や、充分な収入、
そして、適切なパートナーが、
手に入るのかもしれません。

魚の釣り方を教えてもらっていなくても、
先ずは、とにかく自立すること。

そうすれば、後は自分で学んでいくことも
出来るって事かもしれません。



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