こんにちは、タロット占い師・守田のり子です。


昨日の続きです↓
「乳がん手術体験記(8)」


術後初めてのお風呂は、緊張しました。

手術翌日には、もう入浴の許可が出たので、
驚いたのですが、
“傷口は濡れても大丈夫なのかな?”
という心配と、
“術後まだ見ぬ私の胸は、どうなっているんかな?”
という不安がありました。


夕飯前、お風呂の時間になり、
私はお風呂場へ向かいました。

ちなみに、お風呂場の鏡には、
『目張り』がしてあります。

“術後の自分の胸を見るのが嫌。恐い。”
という方のために、
鏡が見えないようにしてあるのですね。


私はと言うと、不安や怖さよりも、
“自分の胸がどうなっているのか?”
という興味の方が勝って、
おそるおそるでしたが、脱衣所の鏡で、
手術の跡をマジマジと観察しました。

脇の切り口は、透明のテープが貼られていました。

私の場合、胸に傷が残らないよう、脇から切開しています。
テープが透明なので、脇の傷は、ハッサリ、クッキリ、分かりました。

切った右胸は、左に比べて、
やや小さくなっていました。

そして、ちょっと変な形。
でも、想像していた程の変形では、ありませんでした。

正直な感想は、ショックも安堵も無く、
“う~ん、こんなもんか。。。”
といったところでした。


のちに分かった事ですが、
その変形も、傷口も、不思議な事に、
徐々に、元の形に戻っていくのですね。

手術の技術も、人間の身体の治癒力も
凄いなと思い知りました。



私が手術したこのクリニックは、術後の入院中に、
手厚いケアが用意されています。


まず、切開跡がキレイにくっつくように、
『テープ法』という処置方法を指導されます。
サージカルテープを、切り口に垂直に、
少しづつ重ねて、並べて貼っておくのです。


私は毎日きちんとテープ法を行いましたが、
今では、ほとんど傷が分からない状態まで
回復しています。


また、手術した側の腕が動きにくくなるのを
防ぐため、理学療法士さんが、
ベッドまでリハビリ指導にきてくれました。


そして、診察のない土曜日の午後には、
抗がん剤治療や放射線治療についての
勉強会や費用の説明会がありました。

勉強会では、術後のブラジャー、
人工乳房を見せていただいたり、
抗がん剤治療中に脱毛してしまう方もおられるため、
色々なカツラの見本も見せて頂きました。


何より良かったのは、その勉強会で、
色んな患者さんと話が出来る事でした。

乳がん再発で入院された方は、
「髪が抜けても、私みたいに、
またちゃんと生えてくるからね。
心配しなくていいよ。」
と皆に話されていました。


手術した翌日から、
私は、自分が想像していた以上に
早期に、そして元気に回復していきました。


「乳がん手術体験記(最終回)」へ、続く。



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