こんにちは、タロット占い師・守田のり子です。


最近、母のボケ防止のため、話をよく聴くようにしています。
で、先日、母から興味深い話を聞きました。

私の天職を「占い師」だと言った、
四柱推命の先生を覚えていらっしゃるでしょうか?
(知らんという方はコチラ「あんた占い師やろ?」


その方と師匠を同じくする、四柱推命の占い師さんが、
昔、うちの近所に住んでいたそうです。

その占い師さんは、自分の寿命をご存知で、
自分はあまり長生きしないのだと、おっしゃっていたそうです。
で、自分は占いで儲けてはいけないし、
早死するからそんなに貯えもいらないのだと、
言っておられたとか。

そのせいか、鑑定料がめちゃくちゃ安く、
また、よく当たると評判で、
その方の自宅である府営住宅は、
いつもお客さんでいっぱいだったそうです

若き日の母も、その占い師さんの存在を知っており、
妊娠中に、夫が借金残して失踪した時、
あまりの苦しさに、
その方のところへ、占ってもらいに行ったそうです。
当時、母30歳。

その時の鑑定で、母は
「今はしんどいけど、36才から45才までの10年間は
 もの凄く運が良くなる。だから、負けずに頑張れ。」

と言われたそうです。

そして、以前書きましたが、
母は子育ての最中にガンになりました。
母が卵巣がんになったのは、39才でしたが、
その鑑定結果を信じて、ガンと戦ったそうです。

“今は運がいい時期やから、きっと自分は回復するはずや”
 と心から信じて疑わなかったそうです。

で、医者に見放された後も、49歳まで免疫療法を続け、
ガンは完治しました。
その後の再発は、後期高齢者になった今もありません。

その“きっと回復するはずや”という信念が、
免疫力をアップさせたのかもしれません




さて、今や後期高齢者になった母ですが、
数年前から、母は四柱推命に興味を持ち、
自ら勉強を始めました。

で、自分で自分の命式を立ててみて、 驚いたそうです。

母にとって、
 36歳から45歳までの10年間は、
それこそ死んでおかしくないような
“もっとも運勢の悪い時期”
 だったのです


でも、 若き日の母を占った、
経験も人気もある評判の占い師さんが、
命式を立て間違えたというのは、
ちょっと考えられません。


母は気づきました



あの占い師さんは、
わざと嘘を言ってくれたんだと言う事に。



よく考えたら、
ガンになる位ですから運が良い訳ありません。

もし、
「その時期は悪い運勢」だと言われていたら、
 “どうせあかんのや・・・
”と思って、
きっと頑張れなかったと思う、
と、 母は言いました。

だから、その占い師さんは、
母に生きる気力を失わせないため、
わざと嘘をついてくれたのではないか、
と、母は言っています。

その占い師さんはすでに他界されているので、
真偽の程は、確かめようがありませんが。

でも、それが本当の占い師の役目なのかもしれません。



今の私に、それが出来ているかと問われたら、
答えはNOです。

もちろん、命術(四柱推命)とト術(タロット)の違いは
あるでしょうが、
まだまだその域には到達できていません。
(「命術」「ト術」って何?という方はコチラ「あんた誰や」


今の私は、
カードに出て来た内容を、主観を混じえず、
そのままお伝えする事に徹しています。

当てる事が目的ではないとは言え、
“外れてた~”と後から思われるのは嫌や

という、みみっちい心根もあります
 

その占い師さんの、
自分の評判や的中率など、
つまり自己愛をすべて捨てて、
お客様の事だけを考えて行われた行為、
そしてその懐の深さに、感服しました。
    
占い師の役目とは何なのか、
深く考えさせられるエピソードでした。

タロットに限らず、占い、恐るべし!



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