別の形で | 読書セラピー(幸せのページ)

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木に吹いた風が緑色になるように
花に吹いた風が芳香を運ぶように
風に言葉を託して届けます。

昼が終わっても
太陽は
別の土地で輝き
朝が始まる

風が止んで
遠くへ吹いたら
また、どこかで
木を揺らす

海岸にぶつかり
砕けた波は
海の中へ吸い込まれ
新しい波になる

秋になって色づき
落ちた葉は
土に戻り
新しい木や
葉の栄養へと変わる

秋の終わりは冬
冬の終わりは春
春の終わりは夏

ぐるぐる回って
続いていく

この世のものは
すべて終わる
のではなく
別のところで
再び違った形で
生きている

出典:『かぜは どこへいくの』(シャーロット・ゾロトウ:作、ハワード・ノッツ:絵、まつおかきょうこ:訳、偕成社)

・・・・・・

どうしてママは
死んだの?

命あるものは
必ず死ぬんだ。
愛する者を
おいていくのは
悲しいけれど。

いつになったら
悲しくなくなるの?

ママがずっと
一緒にいると
分かったときだよ。

出典:『悲しみのゴリラ』(ジャッキー・アズーア・クレイマー:文、シンディ・ダービー:絵、落合恵子:訳、クレヨンハウス)