オレンジ。
その名前を聞くだけで、
明るいオレンジ色と、甘く瑞々しい果実を
思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
オレンジの精油は、
主に果皮から抽出されます。
皮をむいた瞬間、
ふわっと広がる、
甘く爽やかな香り。
レモンのような爽快さとは
また少し違う、明るさの中に
やわらかな甘さを感じる香りです。
私はオレンジを見ると、
その姿そのものが
とても象徴的だなと思います。
厚い皮に守られた、その内側には
オレンジには、
外側を包む皮があります。
その皮をむいていくと、
中から現れるのは、
甘くて、瑞々しくて、
たっぷりと果汁を含んだ果肉。
守られた、その内側にあるもの。
人も、少し似ているのかもしれません。
生きていると、傷つくことがあります。
悲しいこともある。
自分を守らなければならないこともある。
そうしていつの間にか、私たちも自分のまわりに
少しずつ「皮」を作っていく。
本当はやってみたいのに、
失敗したらどうしよう。
本当は嬉しいのに、こんなに
はしゃいだら恥ずかしいかな。
人からどう思われるだろう。
大人になるにつれて、そんなものを
たくさん身につけていきます。
けれど、その皮のもっと内側には、
ずっと変わらずにいる自分が
いるのかもしれません。
天真爛漫だった自分
子どもの頃は、
嬉しければ笑って、
楽しいと走り出して、
面白ければ夢中になる。
理由なんてなくても、
ただ、楽しい。
それだけで十分でした。
オレンジの明るく甘い香りを感じていると、
そんな、ずっと奥にいた自分を
思い出すことがあります。
何かを頑張って
明るくなるのではなく、
ポジティブになろうと
努力するのでもなく。
もともと自分の中にあった、無邪気さ。
喜び。好奇心。
そして、
天真爛漫な自分。
守られているから、開いていける
自分を守ってきた「皮」は、
悪いものではないと思います。
それが必要だったときも
あったはずだから。
だから、
無理に剥がさなくてもいい。
安心できるようになったとき、
もう守らなくても大丈夫だと
自分自身が感じられたとき、
少しずつ、
その内側にいた自分が
顔を出してくる。
オレンジの精油は、私にとって、
「守られているから、大丈夫」
そんな感覚を思い出させてくれる香りでもあります。
守られて、
安心して、
そして、
自由に笑う。
厚い皮の内側で育った、
甘く瑞々しいオレンジのように。
私たちの内側にも、
いろいろなものに守られながら、
ずっとそこにいた自分がいる。
オレンジの香りとともに、少しだけ、
その自分を外へ出してあげる。
守られていた、
天真爛漫な自分へ。