フェルデンクライスとの出会いは10年以上遡り

ピラティスのインストラクターをしていた頃です。

 

六本木にある俳優座の演出家・故安井武先生が

月に一度、当時、泉岳寺の俳優座のビルの一室と

新宿の朝日カルチャーセンターで、

フェルデンクライスのグループレッスン・ATM

(アウェアネス・スルー・ムーブメント)

の指導をされていました。

 

フェルデンクライスのレッスンを

欧米の研修で偶然みかけられて、ご帰国後、

俳優さんや女優さんの演技を引き出すために、

このワークを日本に初めて紹介した方だと伺い,

訪ねてみたのです。

 

 

 

はじめてクラスを受けたとき、

最初は仰向けに寝ていたはずなのに

一時間程のレッスンの最後、

気がついたら座っていて、

目をあけると目の前に、

安井先生が立っていらっしゃいました。注)

 

 

そして別のレッスンでは、

ふと気がついたら最後に

難しいあのピラティスのポーズと

同じ動きになっています。

 

ところが動いているときの感覚が

いつもと全く違って、容易くできて、

ここちよいのです。

いつまでもやっていと思ったのを

今でも鮮明に覚えています。

 

 

同じ動きに、こんなに違いがあるなんて。

それからは、様々なレッスンで

安井先生に導いて頂きほどなくして、

海外から来日する講師から直接学ぶ

4年間のフェルデンクライスの養成コースに

入りました。

 

 

コチラはその安井武先生が翻訳された

フェルデンクライスについての本。

 

 

 

 

 

元大学教授・カール・ギーンズバーグ博士による ”まえがき”。

   

 

 

4年間の養成コース時代に

海外から来日されたとっても素敵な

講師の先生のうちのお一人でした。

 

 

 

翻訳されているフェルデンクライスの本で

おすすめの一冊です。

 

 

 

レッスン後、ワインがお好きな安井先生を囲んで、

参加者の方々と楽しく過ごした時間も、

今となっては、かけがえのない想い出となりました。

 

 

今年は先生が旅立たれて七回忌です。

 

 

注)フェルデンクライスのレッスンでは、通常目を閉じて、

動きの指示を耳でききながらすすめていきます。

最後にどんなポーズになるのか、

つまり完成のかたちの提示は終止ないのが特徴です。